Business Designの最近のブログ記事

(by paco)「貧困化するホワイトカラー」(森岡孝二)という本を読んでいます。

学芸大学駅にちょっと風変わりな古書店があり、そこで待ち合わせで時間調整していたときに偶然見つけて、350円で買ったのですが、まあそれはそれとして。

タイトルの通り、ホワイトカラーは搾取されていることを明らかにいようという本で、内容は悪くないのですが、気になる点も多く、本質はどうなんだろう?と考えてしまったりするので、今週はこれを自分なりに分解してみたいと思います。

◆ホワイトカラーとは、正社員のオフィスワーカー

ホワイトカラーという言葉は、最近はあまり使われなくなる傾向もあり、「白い色のこと?」と聞く人もいそうな感じなので、一応言葉の定義をしておきましょう。「カラー」はえりの意味であり、白襟、白いYシャツを着ている人、つまりサラリーマンやオフィスワーカーの意味であり、特に今の時代の中では、正社員として働く会社員、オフィスワーカーをさしています。職種としては、企画職、営業職、設計や生産技術、事務職のうち、単なる処理ではなく、企画や判断的な要素を含んだ仕事(会計なら、入力ではなく、決算処理をある程度まで任された人)、会社に所属する有資格者(税理士や設計士など)がそれにあたります。

(by paco)今週はビジネスネタ、仕事の話をします。

あなたは会社でどんなポジションでしょうか。ノンタイトル(平社員)、課長、部長……。今週のテーマはマネジャー、具体的には課長(か、一部は部長?)の仕事についてです。もしあなたが平社員なら、上司の仕事ぶりを思い出しながら読んでください。あなたが課長や部長なら、まさにぴったりの話です。

課長(ミドルマネジャー)の仕事とは、何だと思いますか? まずはちょっと考えてみてください。答えは少し後で。

僕は1980年代の末ぐらいから経営について実地で学んできました。ひとつは企業取材をたくさんしてきたので、たくさんの課長や部長に会い、どんな仕事をしているのか、聞き、コピーに書いてきました。また、経営者や、経営学の教授、経営コンサルタントに会うことも多かった。そんな中で、日本の経営の問題点について、理解を深めてきたのですが、80年代から90年代にかけての問題は、経営トップ層の見識不足、経営学的知見が薄いことで、戦略の筋が悪くなっている、ということでした。

しかし、90年代後半から00年代にかけて、この点はかなり前進して、ケイエイ戦略については、割合か大観が少なくなりました。具体的には、絞り込み(選択と集中)戦略、有志から投資へというファイナンス戦略、縦割り組織を変える試みを中心とする組織戦略、人材戦略、そしてマーケティングについても、大きく変わり、ムダなアクションが以前と比べるとずいぶん減りました。

(by paco)企業研修で、新入社員やそれに近い年次の社員を教えることがあるのですが、若い世代に共通して感じるのは、視野の狭さです。

一流の大学を出ていたり、大学院を出て正社員になっていても、感心の幅がとても狭い。自分のデスクの上のパソコンサイズというのか、日常的に動いている空間デメにすること以外には、視野が広がらない人が多くなっているように感じます。

たとえば、入社1年目や3年目の社員に、自分がこれまでやってきた仕事の棚卸しをしてもらい、それを元にこれから1?2年先に何をするべきかを考える、といった課題をやってもらうことがあります。そんなときに彼らが考える仕事の範囲がとても狭い。直接的に自分が担当している仕事だけで、隣の同僚が何をやっているかにも目が行っていないことがほとんどです。

技術職や研究職では、たとえば工具や検査機械が使いにくいとか、たくさんの人が使っていて、思うように仕事が進まないといった課題が出てきます。それ自体は大事な点なのでいいのですが、それをどう理解するかです。

(by paco)前々回、302号の続きということで、ロジカルシンキングについて考えてみます。よりシンプルに、ここだけ押さえればうまくいく、という基本を取り出そうと思っているのですが、なかなか難しいですね。そんなポイントのひとつを書いてみます。

302号の続きではありますが、アプローチが違うので言い換え、という方が適切かもしれません。

まず、ピラミッドの基本構造は、最上部の三角形にあります。

001ピラミッドの三角形.jpg

これはみての通り、ものすごくシンプルですね。上が理由、下が理由や根拠です。ピラミッドストラクチャでは、根拠という言葉はあえて使わずに、理由をいう言い方をしたの方がいいのですが、そのわけはまた後ほど。

(by paco)論理思考を使い、教えるようになって長いのですが、多くの人がうまく使いこなせるようになるために、郎考えればいいのか、どう教えればいいのか、いつも自問自答し、試行錯誤の繰り返しです。

もっとシンプルに、もっと簡単な方法で、だれもが深く考えることができるようになればいいのに、と思っているのですが、これが難しい。あるメソッドを教えてみると、そこはできるようになっても別のところができるようにならない。教え方を修正すると、もとのところができなくなる、というような繰り返しで、なかなかベストな解に近づけないもどかしさがあります。

今週は、ものを考えるときにやってしまいがちなミスや、意識が行かないところについて考えてみます。ロジカルシンキングを学んだ人は、おもにピラミッドストラクチャを使って考えるという場面を想定して呼んでもらえばわかりやすいと思います。

■ピラミッドストラクチャは、情報を整理するツールだと考えてはだめ

グロービスや社内研修で提出してもらうレポートを見ていて、よく感じるのは、「情報を整理しただけじゃダメなんだよな」という点です。ピラミッドストラクチャはボトムアップで考えた方がいいのですよ、といい、情報を集めてグルーピングしてくださいと説明しているので、学んだ人は情報をきちんとグルーピングしてピラミッド型をつくってくれるのですが、この方法でよいピラミッドが造れていないレポートを見ていると、ピラミッドを「情報を整理するツール」だと思っているのではないかと感じることが多いのです。

(by paco)ここ数回、ロジカルシンキングについて書いてきました。今回はその締めくくりとして、哲学と創造について考えてみたいと思います。

僕はこれまで、論理思考についての本をいくつも書いてきていて、

「論理力を鍛えるトレーニングブック」
「意思伝達編 論理力を鍛えるトレーニングブック」
「人生に役立つトレーニングブック」
「考え方のつくり方」
「先見力強化ノート」

こういった本を読んだ方の中から、よく、「結論が強引」「無理がある」といった批判をもらってきました。たしかにそう言う面もあると思います。「赤信号を渡ってもよい」といった結論を出したりしているので、常識に反することも多いのです。そして常識と反する結論が出ることは、常識に反しているがゆえに、論理が間違っていると考える人が多いのだと思います。

(by paco)前回のコミトン294で、ロジカルシンキングという「学ぶべき領域」の変容と危機について考えました。今回はその続きで、では僕が考える「考える力」とは何かという話をします。

先に教材として、こんな記事を読んでください。この記事から、何を考えるべきかを考えてみましょう。

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人権メタボ発言「権利乱用はダメ」 伊吹文科相が説明
asahi.com 2007年02月27日12時06分
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 伊吹文科相は27日の衆院予算委員会で、「日本社会は人権メタボリック症候群になる」との自らの発言について、「大切な権利には義務が伴う。自由と権利だけを振り回す社会はいずれダメになる。人権は大切、個人の権利は大切ということは侵してはならない真理だが、乱用してはならない」と説明した。辻元清美氏(社民)の質問に答えた。

 伊吹氏はいじめ対策を引き合いに「いじめる子どもを授業に出られない状況にするという一種の体罰的なことを行った場合、その子どもの教育を受ける権利はどうなるんだという意見が、必ず学校現場で出る。だが、かわいそうないじめられている子どもの人権を守るために、いじめをする子どもの権利は制約しなければならない」とも語った。
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(by paco)今週は、僕の仕事からの話題を書きます。

最近、Present Tree in 南八ヶ岳「ヤマガラの森」の売り込みに必死なので(^^;)、この関係で人に会うことが多く、環境ヤモリの話をしていると、「pacoさんは何で喰ってるんですか?」という質問を受けることが多くなります。もともとフリーランスで、特定の企業や業種の仕事をしているわけではないし、収入源について不思議に思うのは当然のことです。

僕自身が何で稼いでいるか、その領域はその時期によってけっこう変わるのですが、ここ数年の収入的な主力事業は、ロジカルシンキングを教える研修講師の仕事です。グロービス・マネジメント・スクール(GMS)での講師もそのひとつですが、GMSでは毎期1コマ、月に3時間かける2回の授業しかやっていないので、それだけで喰っていけるほどのギャラは受け取れません(GMSのギャラは、悪くはないですが、講師の仕事として特にいいというわけではなありません)。主な収入源は企業研修の講師で、これは僕のオリジナルの教材を使って、企業内でおこなう研修の講師を担当する仕事で、比較的単価は高いので、一定の収入を得ることができるのです。ほかに、連載の原稿料や本の印税、コンサルティングのフィーなども柱のひとつにはなっています。研修の仕事は、週5日間、フル稼働すれば、ものすごい収入になるでしょうが、残念ながら、講師の仕事をこんな密度でやることは少なくとも僕にはできません。慣れた仕事とはいえ、大人を相手にものを教えるというのはけっこうストレスフルで神経を使う仕事だし、企画やカリキュラムをクライアントに合わせるといった準備、休養も必須です。

(by paco)テーマ:「変革のリーダーシップ」
○冨山和彦氏(株式会社産業再生機構 代表取締役専務(COO))
○星野佳路氏(株式会社星野リゾート 代表取締役社長)
○後藤英恒氏(株式会社東ハト 取締役副社長 )
○小城武彦氏(株式会社産業再生機構、元カネボウ株式会社 取締役兼代表執行役社長)

■外部からの力を使って変革の難しさとメリット

小城●冨山さんの使命でカネボウに行った。年功序列の会社。カネボウでは44歳は普通課長。なのに、社長として入った。プロパーばかりで外部から人材の違和感。社長とは、仕事をせずに神輿に乗っていい暮らしをしているのが社長という目で見られた。再生のためになることしかしない。言いにくいことをからっと行ってしまうキャラで攻めた。
後藤●ユニゾンキャピタルから、会社更生中の東ハトに入社。カネボウと同じ状況。外からの人間として、いいたいことを言ってきた。「なんで坊や」と呼ばれた。「なんでこれをやってるんですか?」と聞き続ける。朝一番早くいて、夜いちばん遅くまでいて、仕事をしてきたことが信用につながった。

(by paco)あすか会議、day2に行われた第三セッションは、「教育」「グローバルビジネス」「文化芸術」の3セッションが行われました。pacoは教育を選択、以下にレポートします。


テーマ: 「好きこそものの上手なれ」型人間大増産プロジェクト
?私達は学校教育に対して何が出来るか??
○漆紫穂子氏(学校法人品川女子学院 校長)
○平石 明氏(株式会社スプリックス 代表取締役社長)
○梅田真氏(株式会社公文教育研究会 グループ人事室・室長)

■日本の学校の問題点

漆紫●縦割り行政、目的指向ではないやり方が多い。
平石●国にビジョンがない。中国では「国際競争力のある人材」をビジョンに掲げてパワーポイントと英語で授業をやる
梅田●自由度がない日本の学校。子ども12人、教員9人の分校でも、個別指導ができない。公文が中国に入っているが、貧富の差がつきすぎることに公文が貢献していいといえるか?ビジネスとしていいのか? なんのために日本では勉強するのか。それが日本では見えていない。