pacoの最近のブログ記事

paco/渡辺パコです。

このブログは、知恵市場の有料版として主に僕が、毎週執筆してきたコラムのアーカイブ(書庫)です。
2006年から2012年まで、毎週欠かさず書いてきた原稿がおさまっています。

尚、知恵市場のサービスは、有料版、無料版とも、現在終了しています(そのうちまた復活させるかもしれませんが)。

古い記事なので、日付を確かめて読んでください。
過去の記事なので、たとえば、将来予測のようなことを書いて、あたっていないことも多いと思います。そういうところも含めて、記録として残しておくことにしました。

量がたいへん多いので(300本以上)、順に読むようなものではありません。
右の「カテゴリ」から気になるものを選んでもらうか、検索窓からお好きなキーワードを入れるなどして、お楽しみください。

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■他のアーカイブ

▼無料版知恵市場(第三世代)

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アーカイブ設定日 2013/06/05

(by paco)最近久しく近況らしいことを書いてこなかったので、ランダムに書いてみたい。それと、どうも僕は「いろいろやって、いろいろうまく行っている人」と思われているような気がして居心地が悪いので、うまくいっていないことや、へまをやっていることを書いてみたい。

●((( c l u b p a c o ))) は思ったほど集まらず

2回続けて、コミトンの次のサービス((( c l u b p a c o ))) について書いてきた。先週から募集回したが、今日現在で申込は7名、低調な出足だ。これまでやってきたことから考えて、最初の週はとても大切だ。予想では最初の1週で20?30人台とみていたのだけれど、読み違えてしまった。実際、こういうことは多くて、しまったと思ったりしている。

今回の((( c l u b p a c o ))) は特に、あえて目的を明確にしていないので、どんどん集まるとは思っていなかったのだが、それでももうちょっと来るかなと。

(by paco)今週も((( c l u b p a c o ))) について書く。

前回こんな話をした。

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先日電車の中で隣り合わせた夫婦が、右翼と左翼について話していた。ふたりとも基本的には右寄りの意見だが、とり立てて右の思想の強いシンパシーがあるわけではなさそうだ。しかし、自分たちは右だと考えていて、右寄りの思想について話していた。

さて、あなたは右翼と左翼の違いを説明できるだろうか。

実は、この話の中には、政治思想としての右翼・左翼と、経済システムとしての市場経済と統制(計画)経済が含まれている(含まれがちだ)。両者がごちゃ混ぜになることで、あまり適切ではない自己認識が生まれてくる。政治思想の右・左とはどのような違いか。経済システムの違いはなにか。
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(by paco)知恵市場有料版コミトンを2月に終えて、3月からは別のサービス((( c l u b p a c o ))) をスタートさせることにした。

((( c l u b p a c o ))) というネーミングのとおり、pacoのファンクラブ的な意味合いの有料サークルだ。

自分でファンクラブというのはいささかかっこわるいが、なぜあえてこういうネーミングにしたのかというと、このクラブのもともとのコンセプトがまさに ((( c l u b p a c o ))) 的だからだ。僕の情報源を共有して、ものを見る視点をともにシェアしたというというのがもともとも趣旨だ。

六兼屋のサーバにはこれまで収集してきた1000点を超えるファイルが保管してあり、外からアクセスしてダウンロードできる。これを「本貸します」的に利用してもらい、その上で、その情報を元に、どんなことが考えられるのかなにがわかるのかを共有したと思っている。

(by paco)情報発信のアウトプットを増やしていくためには、(1)そもそも人に伝えたいことを見つけるマインドセットと、(2)見つけたときになるべくストレスなく発信するツール、そしてそれを見てもらえる(3)アクセスルートが必要だ。前回、前々回で、主に(3)の話が中心だった。今回は(2)の話をしたい。

情報を発信するためのツールとは、今の時代においては、インターネットにつながる端末、パソコンやスマートフォンになるだろう。

当然だがもっともパワーがあるのは、PCだ。しかし、難点がある。写真を取り込むのがめんどうなのだ。ノートPCにはたいていwebカメラが内蔵されているが、ノートをデジカメのように持って写真を撮ってその場でネットにアップしようという人はさすがにいない。デジカメで撮って、それをノートにコピーして、アップすることになるが、デジカメからSDカードを抜き、PCにさして(あるいはケーブルで繋いで)、というのは意外にめんどうな作業だ。

(by paco)先に、お知らせ。

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知恵市場有料版コミトンは、来月2012年2月末を持ってサービスを終了します。今回を含めてアト6回になりますが、今しばらくお付き合いください。コミトンに代わるサービスについては、次回あたり、こちらでご案内するつもりです。
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前回からの続きで、情報発信の話をしたい。

情報発信は、僕にとっては呼吸のようなものなので、やめてしまうことはまったく考えられない。そもそもどうしてそういう人になったのかは、もはや思い出せない。小学生の時にはじめて短い物語を書いて、何かしら自信を持ったことがきっかけだったのか、中学生ぐらいからいろいろとものを考えるようになり、考えたことを人に話してみたくなったからなのか。そういったベーシックな経験と記憶はべつにして、仕事をしはじめて以降を考えてみると、1988年に独立して、個人で仕事をしはじめてから、情報発信がずっと自分の「営業ツール」になってきたことに気付く。というより、いわゆる営業活動が苦手だったので、こちらから広く発信し、そこに興味を持ってくる人とつながりを深めて、仕事の関係も深めていこうという気持ちだった。自分から「仕事が欲しい、これができる」と、言って回る「営業」ができない(苦手な)のであれば、広く情報をまいて、そこに反応してくる人を待つことが次善の方法になる。自ら狙って獲物を追うか、撒き餌と罠をしかけて獲物を捕るか、いずれにせよ、自分なりの狩猟の方法だったのだ。

(by paco)原発関係の記事を続けてきたが、「厳選」シリーズが一段落したので、別の話題について書きたい。

去年の後半から、webサイトの再構築をした。

ネットで情報発信をはじめて、すでに20年以上たつのだが(パソコン通信「nifty-Serve」時代から)、久々の大規模なリニュアルだ。

今回のリニュアル以前は、なるべく情報を一元的に集めようとしていた。いろいろな場面でいろいろな情報発信をしているのだが、それをひとつの場所で一覧できるようにしたいと考えていた。

そこで、自分のメインのサイト「suizockanbunko.com」にシステムを作り、知恵市場など他のサイトに書いた記事のタイトルが集まるようにした。

(by paco)市民の意見を政治に反映させ、政治的意思決定を変えるために、インターネットが重要な役割を果たすようにする必要がある。

従来の意思決定プロセスでも、市民の声は世論調査やメディアからの情報への意見(街頭インタビュー)という形で、フィードバックの回路はあった。しかし、エネルギー問題のような意見が分かれ、専門性が高い分野では、市民は十分に理解できず、よって、意見も賛否両論になって、世論がまとまっていかない。合意形成がなされる素地がないのだ。

世論がまとまるためには、次のようなプロセスが必要だ。

(1)賛否、あるいはそれ以外の第三の道など、さまざまな結論、シナリオが提出される。提出されるためには、国内外のさまざまな立場から、対等に意見が出せるようなしくみが必要であり、官僚が提出したシナリオ(結論とその背景)も、NPOが提出したシナリオも、対等のものとして議論の対象になるべきだ。

(by paco)2012年1月、または2月を持って、知恵市場有料版コミトンのサービスを終了することにしました。

すでに時代はwebからSNSに移り……、いろいろと理由はありますが、ありきたりなことが多いので、あえて書きません。要するに、今のコミトンは役割を終えた。

長年、講読いただいたみなさんには、感謝の念に堪えません。本当です。よく支えていただきました。

この決断には、2年ほど要しています。やめることは決めていたのですが、いつやめるか、あとをどうするのか、やめる、意外のことが決められなかった。この年末年始、ふっとアイディアが湧き、決断しました。

まったく新しいサービスをクローズド、有料でスタートさせます。

仮称「club paco」。わかりやすい。僕にコミットしてもらうサービスです。

まだ詳細は詰めていないのですが、ざっくり、こんなことを考えています。

【club paco】
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(1)100名限定の会員制サービス
(2)pacoが収集してきた情報ライブラリ(PDF、WMV)にアクセスできる。
(3)pacoの情報源を共有し、そこから何を僕が考えてきたかをシェアする。場所は、facebookの完全クローズドなグループを使う予定。情報のシェアをリアルタイムで行い、質疑やディスカッションを行う。
(4)世界を見る「筋のよい見方」を徹底的に伝えていく。コミトンのような週間単位ではないが、リアルタイムに情報を出していく。今僕にとってほっとなのは、EUの合意形成の考え方。その背景情報を、どこに着目しているのかを、シェアする仲間がほしい。
(5)原則ネット上で完結する。遠隔地でも参加可能。ただし、定期的にリアルミーティングを開く。
(6)月額固定料金3000円程度?
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あなたは参加したくなりますか?
もっと聞きたい、こんなことができないか、このぐらいの値段にしてほしいなど、ぜひ意見を聞かせてください。
なるべくfacebookの直メッセージ。使ってない人はpc@pcx.cxまで。

次週以降、もう少し話を深めていく予定です。

(by paco)これまでエネルギーについて意思決定をしてきたのは、経産省の官僚、電力会社、そして自民党の一部の(経産族などの)政治家だった(→Click!)。

■合意形成型の意思決定システムを日本で機能させる

これに対して、一般市民の意見をこの意思決定にどうのように影響力を与える力を持つことが、エナジーシフトに対する政治シフト(ポリティカルシフト)だ。

政治シフトには、大きくふたつのレイヤーがあり、ひとつは国政レベル、もうひとつは地域レベルだ(→Click!)。両者は基本的には同じ考え方で整合性がとれている必要はあるが、実際にはそれぞれ独立して変革することになるだろう。

国政レベルになると、関わるステークホルダーも増え、動くカネも大きくなるので、意思決定が難しくなる。いろいろな考えがあるからむずかしいよね、という一般論で考えがちになり、意思決定のプロセスや、決定事項に多くの人が疑問を感じていたとしても、あきらめてしまうことになりがちだ。

議会の多数決というのは、その点、納得感が出しやすい方法だとはいえるが、構造を見る(→Click!)と、国会の本会議で、代表者全体で議論することはなく、一部の関係者のみで決めている。小さな部会をつくってワンサイドで決め、その部会の決定に権威付けして、次の会議対を通過させ、国会を通過させ、というようにやっていくと、結局ごく少数の人たちが決められるようになる。