2010年5月アーカイブ

(by paco)今月の<おとなの社会科>07「地域活性化」で、「グローバルビジネス」と「田舎ビジネス」のコントラストについて話をしたので、それについて改めてコミトンにまとめると同時に、やや説明が不足だったところを補いたいと思います。

■田舎ビジネスとグローバルビジネス

グローバルビジネスについては、だいたい見当がつくと思いますが、代表例としてはマクドナルドやトヨタ、SONY、パナソニックなど、世界のマーケットで競争するビジネスのことです。

これに対して「田舎ビジネス」というのは、「Regional Business」といい変えてもいいのですが、地域に根ざした小さなビジネスのことです。

地域活性化には、この田舎ビジネスが欠かせないのですが、なぜかという話を、day1で行いました。地域が活性化していないという状況は、やはりお金が回っていないということがあるのですが、実は、お金というよりは「仕事が回っていない」「つながっていない」ということの方が大きい。田舎ではお金の有無よりも、「やることがない」「やることを自分たちで生み出せない」という従属状態、他者依存状態の方がずっと問題で、そのことが結果的に「経済がよくない」という言い方になる。

でも実際には、経済がよくなくても、仕事がきちんと回っていれば、田舎の低迷感はかなり提言されるのです。簡単な例を挙げれば、田舎ではお金を媒介にしない物々交換が今でも多く見られ、大工仕事ができる人がお年寄りの家を直してあげたりする。ただというわけにはいかないので、材料費をもらい、あとは野菜とか米とかをもらってくることもある。都会ではこれに対して、10万円とか20万円とか見積もりがつくわけで、この額がGDPとして国や地域の「経済状況」としてカウントされます。

GDPが低迷する田舎であっても、人々が必要とする仕事がお互いに回っているのであれば、問題があまりない、毎日やるべき仕事をやって充実している、という状況になるので、必ずしもお金がたくさんある必要はないのです。

(by paco)今週は言葉の表現について。コミュニケーションをうまく進めるためのコツ、という感じでしょうか。

■「ずれているかも知れませんが」「違うかも知れないんですが」

グロービスはじめ、企業研修をやっているときに、発言する人が、話し始めに口にすることが多いのがこれ。自信がないから出てくる言葉ですから、研修中は突っ込まずに大目に見ていますが、本来は、絶対に言ってほしくない言葉です。

特に「ずれているかも知れませんが」は、クリティカルシンキングやロジカルシンキングではいちばんいってはいけない言葉。ずれるというのは、イシューがずれるという意味ですが、「イシューをしっかり捉えましょう」「イシューをずらしてはいけません」というのが、一番最初に話すことです。そのイシューについて「ずれているかも知れませんが」という表現で始めるということは、論理思考の入口に立てていないということ。本来であれば、「だったら発言しないでね」というところですが、それを言っちゃあ、研修になりません。

とはいえ、実際にイシューがズレいる不安を感じている場面は、当然あるわけで、そういうときに「ずれているかも知れませんが」といわずに、何をいえばよいのでしょうか。

答えは簡単なんですが、わかりますか??


(かんがえてみてね)


答えは、「イシューを確認する」。イシューは疑問形ですから、「今聞かれているのは、○○は××なのか?、ということでよいですか?」と聞き返す。つまり、講師の質問に、質問で返すわけです。いわゆる「質問返しの術」であり、ユダヤ人がよくやる方法、いわれている方法です。

(by paco)今週は2本立てです。

■日本人はなぜ変化を嫌うのか?

学歴分断社会」(吉川徹著)という本を読みました、というか、だんだんばかばかしくなって最後まで読めなかったのですが(かなりがんばったんだけどね)。

大阪大学の大学院准教授ということで、それなりのタイトルの人なのに、この内容はなに? 言わんとしていることをシンプルに取り出せば、誰もがわかっていることだけ。それを支える精緻なデータを提示しているわけでもなく、それ以外の意外性のある仮説を徹底的に反駁して、常識の正しさを強固に説明したわけでもなく、説明のロジックも、肝心なところで逃げまくっている感じ。

もしこの人の研究者としての実力がこの程度でないとしたら、新書版ということで読者を完全にバカにした本、ということで、実力ないのか、読者をバカにしたのか、どちらにしても、残念な本であることには代わりありません。

(by paco)普天間問題で鳩山政権が、というより、鳩山首相が「座礁」しています。メディアの報道を見ると、なんだか鳩山はただのアホ、という感じの論評が多いのですが、僕は必ずしもそういう見方はしていません。

もちろん、今のところ、「うまくやっている」とはお世辞にも言えないわけですが、どう解釈したらいいのか、分解してみたいと思います。

大きくいって、少なくとも4つの切り口があります。

・うちなーんちゅ(沖縄人)にとって、鳩山はどう見えているか
・民主党vs官僚の戦い
・普天間の海兵隊は必要なのか?
・対米従属vs東アジア共同体

ひとつひとつ考えていきましょう。

■うちなーんちゅにとって、鳩山はどう見えているか

twitterなどで見ると、沖縄の人々にとっては、鳩山首相の評判は悪くありません。特に自民党の歴代首相と比較した場合、自民党政権よりずっといいという評価が、特に若い人など一般市民の間ではあるようです。

その理由は、日本の首相として、はじめて沖縄の基地問題について、「県外移設や縮小、廃止」を前提に考えてくれた、ということです。自民党政権の、沖縄に対する視線は、ある意味植民地を見るような視線であり、沖縄に米軍基地を置くことをどこまでも既定事実とする態度でした。

日米同盟は最重要だと自民党政権は言い続けてきたわけですが、その同盟の核になる米軍基地の70%は沖縄においたまま。もし日米同盟がそれほど重要なら、本土にも相応の基地を置くべきで、沖縄という「辺境」においたままで「重要」と言い続けるのは、一般的な感覚では欺瞞に見えます。

(by paco)ゴールデンウィークということで、pacoは休養モードです。コミトンもいつもより短め&軽い話題を書かせていただきます。

「最近、あなたのあたまの中の専有比率は、どんなもので占められていますか?」と円グラフを書けと言われたら、いちばん大きな比率になっているのが、エレキギターです。

ちょっと前まで、フィルムカメラだったのですが(^^;)、あらたにエレキギターが加わり、いろいろやりたいこと、たくさんで、今はエレキが楽しい毎日です。

エレキを買って練習を始めたのは、実はかなり前で、たぶん3?4年前になります。詳しくは忘れちゃいましたが。

と思って、ちょいと水族館文庫のサイトを検索してみたら、ちゃんと記録がありました、こちら。2008年4月1日ですね。

Epiphoneの赤いレスポールを買いまして、それ以来独学で練習してきました。その後、実はもう1台、ベージュのSGを買い足してまして、これは東京と八ヶ岳をギターを持ち運ぶのがだんだんめんどうになったからです。