2009年1月アーカイブ

(by paco)今週は2本立てです。もう一本の記事はこちらです。

週末、白川郷に行ってきました。名前は聞いたことがあると思いますが、世界文化遺産に登録された、合掌造りというかやぶき屋根の集落です。

飛騨の合掌造りは、ちょうど1年前の2008年1月に高山に行って、見てきました。

▼飛騨高山の町並み→こちら
▼高山の古民家と山車→こちら

このときは、あと少し足を伸ばして白川郷まで行こうかどうしようかと思ってやめたのですが、今回は、その白川郷をターゲットに、ちょうど折良くやっている「ライトアップ」を狙って観光客してきました。

まず、合掌造りとは何かという話から書いておきましょう。三角のかやぶき屋根が特徴の大きな民家の名前ですが、特に飛騨地方のかやぶき屋根は、ほぼ正三角形の60度傾斜の屋根を持つことと、破風(はふ)がそのまま三角形の壁になっていることが特徴です。合掌造りを理解する前に、一般的なかやぶき屋根の民家を見てみましょう。

kayabuki.jpgminka5.jpg一般的なかやぶき屋根の民家の場合、さらに破風から傾斜した屋根が広がって、屋根の長を正面にして見ると、屋根のファサード(立面)は台形になります。


IMGP2356.JPGこれに対して、合掌造りはその名前の通り、左右の手のひらを指先だけ付けて手首に向かって広げたような屋根の形をしているのですが、指先のすきまにできた三角形の部分を破風と言います。合掌造りは、破風が三角形になり、屋根の長辺を正面にして見ると、屋根のファサード(立面)は長方形になります。

(by paco)今週は2本立てです。テーマがまったく違うので、記事も2本に分けました。

後半の記事はこちらをご覧ください。

まず最初は、先週からの続きで、ガザ侵攻について、さっくりまとめておきたいと思います。

先週の記事のあと、結局、両者停戦に至り、いったん戦闘は終結しました。これ以上の犠牲者が出ないことについては、ほっと一息だし、戦火が拡大して、世界に影響が広がるようなことがなく、よかったと思います。でも、問題は何も解決していないどころか、火種は大きくなる一方です。

まず、ガザに侵攻したイスラエルは、その目的を達することができたのでしょうか。戦争目的は、ハマスの攻撃力の破壊でした。しかし、実際には、ハマスの戦力はほとんど生き残っているといわれています。ハマスの戦力の中心はロケット砲(小さなミサイル)と、ライフルや自動小銃などを使った市街戦の戦力です。イスラエル軍は白リン弾まで使って人体への攻撃をはかったわけですが、3000人を超える死傷者の中で、ハマスの戦闘員は300?500人といわれ、被害のほとんどは一般市民でした。一方はハマスは、1万6000人程度の戦力を持っていると言われているので、ハマスは実質的に無傷に近い状態です。主要な幹部も生き残ったようです。

(by paco)先週に続いて、ガザ戦争について書きます。

ガザ戦争の行方によって、日本がどのような影響を受けるのか、考えてみましょう。

これまでの例の通り、イスラエルが勝利すれば、どうなるでしょうか。パレスチナではハマスの影響力が落ちて、穏健派のファタハが消去法的に勢力を盛り返し、中断している大統領選挙を行って、アッバスが再任される可能性があります。北のヒズボッラは無傷ですから大きな影響はないでしょうが、シリア、イランは不利な状況になります。特に、新しい中東の盟主になるべく、大言壮語を繰り返してきたアハマディネジャドは国民の支持を失って、イランが弱体化する可能性があります。イスラエルが勝てば中東全体は安定方向なので、原油の値段も上がらず、イランは石油収入が増えずに経済的にも困窮して、政権が不安定になるでしょう。イランの政権がすぐに崩壊することは、政治体制から見てないと思いますが、対話重視のオバマがイランを電撃訪問して、イランとの国交を回復、というようなこともないとは言えません。しかし、こうなったとしてもパレスチナ人の苦悩は深まるばかりで、ガザと西岸地区をイスラエル軍が封鎖し、飼い殺し状態がますますひどくなることは間違いなく、人道危機は高まると思います。これが次にどういう展開を生むのかはまったくわかりません。

(by paco)今週は、今一番気になっているニュースについて話します。イスラエルによるガザ侵攻です。

ガザ侵攻については、こちらにも記事を書いているので、それ以外の話をします。

まず戦況ですが、現状、実態についてはあまり情報がありません。イスラエル軍がガザを完全に封鎖しているために、報道陣も入らず、両軍からの発表以外の、客観的な情報がほとんどないためです。

一般的に言えば、イスラエル軍はこれまでのパレスチナ人との戦争で圧勝している例が多いし、イスラエル軍の装備は米国から最新鋭のものが調達され、戦車や航空機など、自らの身を守れる状況での攻撃が多いために、イスラエル軍が圧倒的に有利という見方をされることが多いのです。

しかしその一方で、ガザはハマスの「庭」に当たる場所で、すみずみまで熟知しています。そこにイスラエルは地上軍を進軍させたわけですから、戦場ではハマスが有利になります。また市街地ということで一般市民と戦闘員が混じっている場所での戦闘ですから、イスラエルの攻撃で非戦闘員の犠牲が増えるほど、国際的な非難を浴びることになり、戦闘継続が難しくなります。

(by paco)2009年最初のコミトンは、冬休みということで、短めでお送りします。

年末から年始にかけて六兼屋でやっていることといえば、庭の木の枝うちと間伐です。六兼屋ができて丸8年。8年前になんにもない庭に、最初に植えたのは、裏山から掘って抜いてきた雑木でした。ヤマザクラ、リョウブ、エゴノキ、アカシデ、ホオノキ、クヌギなど。中には、お呼びでない木もあって、別の木を掘り出してきたつもりが、その根元にあったヌルデというウルシ科の木が急成長してびっくり、と言うものもあります。

買った木もあります。シンボルツリーとして庭の中央に植えたケヤキ、入口に植えたらどんどん大きくなったスモークツリー、友だちが北海道出張で買ってきてくれたライラック。

どの木も、8年前はひょろひょろで、ちょっと太いものでも根元で500円玉ぐらいで、根が付くかどうか心配でした。何しろ六兼屋の土はひどい粘土質で、根が広がることもできないのではないかという堅さ。ろくに空気も含まないような土でした。だから、最初の数年はとにかく春に新芽が出るだけでうれしく、実際、生きているといっても、葉の付きも悪くて、ぱらぱらという感じだったのです。だから、枝が増えすぎるというような自体は考えていなかったのでした。