2008年10月アーカイブ

(by paco)先日、J-WAVEのニュース番組「JAM THE WORLD」(音楽専門局を標榜する東京のFM局J-WAVEにも毎日2時間のニュース番組枠があるのです)に、小泉改革を推進した竹中平蔵が出ていました。政界は離れていますが、経済や財政が専門ですから、改めて今の状況を竹中がどう見ているのか、興味深く聞きました。その趣旨は、彼のサイトにある、以下の一言に集約されています。

「日本国内の政策論議は、あまりに独りよがりです。目先の痛み止めではなく、グローバル競争に勝つための強い日本経済を目指す必要があります。」

小泉政権時代からぶれない発言という意味では、良心を感じますが、ここまで「痛み」が広がっていることにまったく目を向けていないことに、改めてびっくりしました。

(by paco)今週は若い世代、というより子供たちの孤立について考えます。

すこし前にリストカットに悩む女性と会い、この問題についてあれこれ考えてきたのですが、まだうまく理解できないというのが正直なところです。ただ、読者の皆さんに、問題の所在を知ってもらいたいと思い、半端な状態になりそうですが、書いてみようと思います。

参考にしてもらいたい本として、

リストカット―誰か気づいてくれたら…

著者の岡田敦は写真家で、写真集として
CORD

I am

Platibe

があり、これらもリストカットについて扱っています。

リストカットとは、自傷行為のひとつで、文字通り腕をカッターなどで傷つけ、出血させる行為です。腕を切るのですが、血管を切るようなところまではしないのが普通で、多くの場合、死のうと思ってやることではありません。しかし状況によっては死に至るほど切ってしまったり、首つりなど本当の自殺に至ることもあります。

(by paco)サブライム問題は、いよいよすごいことになってきました。僕自身は金融の専門家でもないし、わからないことだらけですが、あくまで僕の目から見えていること、という点で書いていきます。

サブプライム問題の存在自体を知ったのは、昨年の今頃、田中宇の国際ニュース解説など、いくつかのネットメディアを通じてでした。サブプライム問題がこれから大変なことになる、という情報は、今年の年始あたりから呼んでいたので、今の状況そのものは別に驚くことは思っていません。起こるかなと思っていたことのもっともすごいシナリオをたどっているのは事実だけれど、ここまで来るとは思いもしなかった、というほどでもない、ところです。

サブプライム問題は、3つぐらいの切り口で考えることができると思います。

ひとつは、住宅バブルという側面。これは日本のバブルと基本的には同じで、将来不動産が値上がりすると考える人が多ければ、無理をしてでも買おうという意思が働き、サブプライムな人(低所得者)であっても、無理に購入しようとして、実態にそぐわない需要がバブルを引き起こすという側面です。今となっては、日本のバブル経済が起きていった状況をリアルタイムで知っている人もやや少数派になり、僕の受講生になってくれる20?30代の人たちにとっては、バブルということ自体、「歴史上のこと」であり、米国で起きていることがピンと来ないかもしれませんが、それ自体は、日本人にとっては「経験済み」だということです。アワのふくらみ加減が、さすがに米国はでかいなという感じはありますが、あくまでも相対的な問題です。

(by paco)今週はオムニバスでお送りします。

●モチベーション格差が広がりつつある

先週、社会人1年生の女性、2人とあっていろいろ話をしました。RさんとAさんとしておきましょう。

Rさんは有名大学を出て、今年リクルートグループに入社し、半年間の営業研修を終えて、制作の仕事に配属になったばかり。僕とは学生時代からの付き合いで、就職の時点でも少し相談に乗っていて、まずは仕事の力を付けて、自分のやりたい道に進むのがいいよ、という話をしてきました。本当は環境関係の仕事をしたいのですが、いきなり環境の仕事に就くことは難しく、また時期的にも、あと数年したほうが環境の仕事のチャンスも増えそうだったので、環境以外の知識と能力を付けた方がいい、と考えたわけです。

そのあたりは彼女自身もよくわかっていて、営業研修がつらかったとか、そういうことはまったくないのですが、今の延長に本当に未来があるのか、ちょっとぐらついているようでした。話を聞くと、当初の予定通りのラインに乗って能力を身につけている感じだったので、このまま進んでだいじょうぶだし、すでに半年分の力は付けているから、ちゃんと前に進むべき人です。