2007年3月アーカイブ

(by paco)出身高校である、都立西高の同期が集まってメーリングリストをつくっています。そこで、環境問題の基本的な質問や意見が出始めました。僕と同期なので、40代半ば、高度成長期に育った年代で、今は企業の中核を担うポジションの人も多く、環境問題には今ひとつ実感が持てない人が、若い世代より多いんだなあと実感しています。

そんなMLで、「不都合な真実」についての話題から、環境問題の基本的な諸問題について意見が出てきたので、僕なりに答えを書いてきました。今回はそれを転載します。知恵市場や、僕の著書、日経BPでの連載などを読んでくれている方には、すでに何度モテを変え品を買い得て話していることですが、改めて基本を整理してみました、という感じです。会社の同僚や家族など、身近な人から環境問題について意見が出たら、こんな風に答えると模範解答(たぶん)というものばかりなので、ネタとして使ってもらえればと思います。

(by paco)春が足踏みしているような日本ですが、そうはいっても日に日に日差しは強くなり、東京では気の早いサクラが花を開いているのを、ときどき見かけます。日本にいると、今年、2007年に入ってからは、世の中を揺るがすような大きな事件は少なく、景気や経済状況もまあまあ。大災害もなく、というところで、世事に目を向けずにすむというか、自分のことだけを考えていればいいというか、まあ安らかな日々が続いている感じでしょうか。個人的に問題を抱えていたり、喜び事でうきうきしているという事情はあるでしょうが、世の中としてはそんな感じではないかと思います。

そんな春、そういえば最近、Global Eyesのテーマで書いてなかったなと思いだし、このちょっと平穏なタイミングで、ざっと世界を概観しておくのはいいかもと思っています。なるべく全体感をもって公平に、と思いつつも、やっぱりトピック的になりそうですが、これから、1?2年という比較的短い先を見通すために、注目しておきたい動きについて話してみます。

(by paco)ここ数回、ロジカルシンキングについて書いてきました。今回はその締めくくりとして、哲学と創造について考えてみたいと思います。

僕はこれまで、論理思考についての本をいくつも書いてきていて、

「論理力を鍛えるトレーニングブック」
「意思伝達編 論理力を鍛えるトレーニングブック」
「人生に役立つトレーニングブック」
「考え方のつくり方」
「先見力強化ノート」

こういった本を読んだ方の中から、よく、「結論が強引」「無理がある」といった批判をもらってきました。たしかにそう言う面もあると思います。「赤信号を渡ってもよい」といった結論を出したりしているので、常識に反することも多いのです。そして常識と反する結論が出ることは、常識に反しているがゆえに、論理が間違っていると考える人が多いのだと思います。

(by paco)前回のコミトン294で、ロジカルシンキングという「学ぶべき領域」の変容と危機について考えました。今回はその続きで、では僕が考える「考える力」とは何かという話をします。

先に教材として、こんな記事を読んでください。この記事から、何を考えるべきかを考えてみましょう。

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人権メタボ発言「権利乱用はダメ」 伊吹文科相が説明
asahi.com 2007年02月27日12時06分
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 伊吹文科相は27日の衆院予算委員会で、「日本社会は人権メタボリック症候群になる」との自らの発言について、「大切な権利には義務が伴う。自由と権利だけを振り回す社会はいずれダメになる。人権は大切、個人の権利は大切ということは侵してはならない真理だが、乱用してはならない」と説明した。辻元清美氏(社民)の質問に答えた。

 伊吹氏はいじめ対策を引き合いに「いじめる子どもを授業に出られない状況にするという一種の体罰的なことを行った場合、その子どもの教育を受ける権利はどうなるんだという意見が、必ず学校現場で出る。だが、かわいそうないじめられている子どもの人権を守るために、いじめをする子どもの権利は制約しなければならない」とも語った。
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