2009年12月アーカイブ

(by paco)あなたは自分自身のプロモーションをしたことがありますか? 

会社員の場合、転職のときに、自分の職務経歴書をつくって、面接でアピールするのはセルフプロモーションのひとつです。転職しなくても、社内公募に応募するとか、移動願いを出せば、同じような体験ができるかもしれません。

僕のようなフリーランスの場合、プロモーションは通常「営業」と呼びます。この場合、具体的に仕事を出してくれそうな相手先に、訪問したり、メールを送って、「ヒマなんですけど、仕事ありませんか?」「こんな仕事ありませんか?」「こんな仕事ができます、暇なんでお安くしておきますよ」というメッセージを送ることを指します。広告業界では、こういう営業はごく普通のことなので、暇になると営業の電話をかけたり、メールを投げたりということは今でもやっていると思います。

先日、若い後輩と話していて、改めて感じたのですが、フリーランスになって20年、これと行って「営業」をしないで仕事を続けてきました。これまで、仕事がなくて困ったこともあれば、来すぎて困ったこともあるのですが、決定的に追い込まれることもなく、決定的に仕事をあふれさせて信用を失いこともなく、やってこられたことに改めて気がつきました。これはびっくり、奇跡的なことです。

(by paco)whatセミナーは先週3セットをすべて終了しました。来年にもつなげることができそうな手応えを感じつつ終了することができて、僕としても満足しています。

今週は、whatセミナーのねらいやこれまでの僕の活動との関係について、整理してみようと思います。

今回のwhatセミナーは、僕が主宰するセミナーとしては久しぶりで、たぶん5年ぶりぐらいです。ライフデザインや論理思考のセミナーをやってきたのですが、なぜやめたのかといえば、というか、今回とどこが違うのかというと、今回は僕のセミナーとしてはかなり徹底して「知識のteaching」を重視した点に違いがあります。

グロービスのクリシンにしても、僕が企業に提供している研修にしても、主宰してきたセミナーにしても、基本的なスタンスは、「講師は学びの機会を提供し、受講者が主体的に考え、学び取る」ことでした。しかし、この場合の「学び取る」ものは、考える方法であり、やり方=ノウハウだったので、有効でした。論理思考の力そのものはつけてもらうことができたと思います。

(by paco)先週木曜日に、whatセミナー「日本の現代史」day2を行いました。day1、day2で、現代史の基礎的な知識とメカニズムは頭に入れてもらったので、いよいよ今週のday3(最終回)では歴史から何を学ぶか、どんなことがわかるようになるのかをみんなでディスカッションしようと思います。

あらゆる知識はすべて同じですが、知識を吸収する主体である、僕ら1人ひとりがどのようなイシュー(問題意識)をもつかによって、学べることも、意味合いもまったく違ってきます。

学校時代に学んだ歴史では、年号や人物名、できごとを精確に理解することが歴史だと教えられてきました。つまり、「客観的」な事実を正確に生ぶことであり、だからこそ年号や漢字が重要でした。そのため、もっとすごいことには、ギリシャ人やアラブ人の人名をカタカナ表記したときにどのように書くと正解で、どのように書くと不正解、などということが受験テクニックとして教えられています。今でも覚えていますが、ギリシャ人の「ツキジデス」を「チューキヂデース」「ティーキュジディース」などと書くと不正解になるので、ヘタにギリシャ語に近い表示をしないで、「東京の市場は?」「築地です」と覚えなさいと、予備校の先生に習ったわけです。そんな話は覚えているのに、ツキジデスが何をした人か、さっぱり覚えていません。実にくだらないですね。

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(by paco)先週水曜日に、what?セミナー3「現代史」のday1をやりました。今回はかんき出版のご厚意で、セミナールームをお借りできたので、初の都心での開催です。その制もあって、人数もぐっと増えて、13名集まりました。


day1は先週、「コミトン433日本現代史のアウトラインをつかむ」に書いた内容に従って、1968年の明治維新を「近代」の起点に、20世紀からの現代(前半)の大きなストーリーをお話ししました。特にキーになるのが、

●1905年 日露戦争勝利→現代の始まり
●1918年 第一次大戦勝利→大日本帝国、図に乗る
●1931年 満州事変→大恐慌を対外進出で乗り切ろうとする
○1937年 支那事変(日中戦争)→中国大陸本土へ進出しようとして挫折の道へ
●1941年 日中戦争を解決するために、米国とのさらに大きな戦争へ
●1945年 敗戦と占領
○1952年 独立

という流れを話しました。1905年と1945年は「入口と出口」として、その間に、●のついた1918年、1931年、1941年が重要、ということで、この年号だけは頭に入れ、そこを軸に、歴史が動くダイナミズムとメカニズム(因果関係)を考えよう、ということをお話しした3時間でした。

今週木曜日のday2は、この期間の中でも特に、日華事変(日中戦争)から、真珠湾攻撃に至る、4年間に焦点を当ててメカニズムを明らかにするところから説き起こそうと思います。