2007年6月アーカイブ

(by paco)このところ、横浜市の環境政策についての話題が続いていますが、今週もその話を続けます。

これまで僕は、温暖化対策について、「やれることはあるのに、やるべきことをやっていないから、CO2排出が減っていない」ということを言い続けてきました。そういう僕が、横浜市の環境政策に口を挟める立場になって、「本気でやるから、何をやればいいかおしえてほしい」と言われたら、何を提案すればいいのか。改めてこういう視点でものを考えています。

ちなみに、今の僕のポジションは、市の「温暖化対策推進専門部会」の研究委員という位置づけて、市の政策立案に低減し、チェックする外部識者ですが、実態はもう少し政策立案に密着したポジションを取ってほしいと言われていて、具体的に、効果が出ることをやるために、打ち手と、そのうち手をとるための全体戦略の再構築を構想しようと思っています。ワクワクする役割であると同時に、自分に何ができるのか、口で言うほどのことができるのか、自問する日々です。

(by paco)先週のAIRミーティングで「環境ホルモン」を扱いました。環境ホルモンは、1998年頃、急激に問題になり、メディアでも国会でも盛んに取り上げられました。しかしその後、急速に社会の関心は下がって、結局、うやむやになったような印象があります。では環境ホルモンの問題はどうなったのかというと、こちらにさわりの記事があるので参考にしてください。

要するに、研究自体はその後もどんどん進められていて、

  1. 環境ホルモン(内分泌かく乱物質)は存在し、一部の生物(貝や爬虫類や)にとっては、影響が証明されている。

  2. いちばん疑わしいといわれた36種類の物質を一定の条件下でラットで実験した結果、人間への影響があるとは認められなかった。

  3. 実験の条件を少し変える(濃度や暴露時期など)と、影響が出たりでなかったりすることがわかってきた。(2)の「影響なし」は、たまたま影響が出ない条件であった可能性もある。

  4. さらに疑わしい物質を複数与える実験を行うと、悪影響が出る場面もあった(複合投与)。

といったことがわかってきました。研究論文の数は、メディアの関心が落ちているのに反比例して増えていて、一般からは見えないものの、ホットな研究テーマであり、今後、どのような結論が出てくるか、予断を許さない状況です。

(by paco)ロジカルシンキングの主要な領域のひとつに、「因果関係」があります。物事が起きている、あるいはこれから起こるであろう因果関係を捉え、それが適切なら、何が起きているのか、またこれから何が置きようとしているのかが、より正確にわかる、という考え方です。因果関係を適切にとらえられれば、今どんな手を打つかによって、将来どんな結果が起きるかを予測することができるようになります。未来のシナリオといってもいいでしょう。

課題を解決するために、何らかの打ち手を見つけて、それを実行するというのは、ふつうに行われていることです。しかしその打ち手で本当に狙った結果が出るのか、因果関係をよく考えなかったり、とらえ方が間違っていることがよくあります。すると狙った効果がはじめから出そうもない打ち手を考え、実行してしまうことになり、はじめからうまくいかないことをやってしまう、ということが起こります。これが、実はしばしば起こるのです。まあ、だからこそ、ロジカルシンキングを学ぶ意味があるわけですね。

さて、先々週、コミトン306で横浜市のことを書きましたが、手元に「横浜市地球温暖化対策地域推進計画」というパンフレットがあるので、これを題材に考えてみます。A4×24ページのパンフレットの中に、地球温暖化を防止するために、CO2削減の目標が書かれています。

(by paco)Eat The Earthというグループから「環境について話してくれるなら、きちんとしたイベントにするんだけど」と話をもらって、環境についていろいろと話してきました。今日はその時のようすについて書いてみます。イベントは、先週の日曜日、5月27日(日)。場所は、青山にあるOVEという、不思議な店です。ちなみにこの会場は、一応カフェ&バーということになっていますが、オリジナルの自転車がおいてあって、サイクリングの小旅行なども主催しているようです。結構広いスペースはカランとしていて、どういう空間なんだろうという感じですが、青山とは思えない、ちょっとゆとりのというか、癒し系っぽい場所です。今回は、ここのオーナーさんとETEのメンバーが懇意にしている関係で、店の通常の運営とは違う形で空間を提供してくれました。

このETEというグループは、20?30代のビジネスパースンが集まって、いろいろ楽しんじゃおうという感じのグループですが、今回はその中から40名ほどのメンバーが集まってくれました。店内の200インチスクリーンの前に椅子を並べて、けっこういっぱいです。1時間ずつ、3セッションのレクチャーと質疑、そのあとミニパーティを行いました。