2011年10月アーカイブ

(by paco)太陽光パネルを大規模に使っていく場合の、環境への悪影響について考える。

一般に、パネルを設置すると、その下には日照が届かなくなる。パネルの下の環境への影響は大きい。一方、風車と違い、作動音や振動はなく、台風などで破壊されるリスクも少ない。太陽光パネルは、環境へのダメージは比較的低く、メリットの大きい発電方法といえる。

詳細を見ていこう。

■環境に影響せずに設置できる場所の研究が必要

これまでパネルは、民家などの屋上に設置されてきた。この場合、屋根に当たる太陽エネルギーをパネルが吸収した方が、建物の内部に熱が届かなくなり、冷暖房の効果もよくなる。発電と両方のメリットを得ることができて、合理的だ。

(by paco)自然のエネルギーを利用していくための、風車や太陽光パネルなどに、実害はないのか。原発が事故を起こして大変な実害を与えているように、風車やパネルにそのようなリスクはないのかを検討する。

■再エネが与える実害はある。

もちろん、風車や太陽光にも自然破壊や人への実害はある。自然に優しいなどというが、自然に影響を与えない技術はほぼないといってよいし、人間に対する害も、ゼロにできない。

人間が活動をすれば、さまざまな影響を与えてしまうし、特に大きなエネルギーを自然から取り出そうとすれば、さまざまな害が生まれるのは、再エネであっても例外ではない。

その意味で「自然に優しい」という表現は、あくまで相対的な意味に過ぎない。

(by paco)エナジーシフトを進めるためには、原発、火力発電を順次縮小し、再生可能エネルギーを増やしていく必要がある。

絶対量は充分にあることは確認したが(Click!)、

コスト面について、どのように考えればよいか、確認したい。

■再エネの成長とともに、単位エネルギーあたりの負担は下がる。

発電所は、いわゆる設備産業にあたり、設備に関わるコストは量産が進めば下がる傾向にある。

単純にいえば、現在は高い再エネも、じょじょに利用を拡大していけば、コストが下がり、負担が小さくなると考えることができる。

では現実的になどのように見ればよいか。太陽光パネルで見てみる。

wikipediaによると、太陽光パネルでは「普及に伴い、ほぼ経験曲線効果に従って価格が低下している。世界的には2012年頃には、条件の良い地域から順次グリッドパリティ(系統電力との等価)を達成し、価格競争力を有し始めると見られている。」これは主に欧州の情報に基づいている。

(by paco)2050年ごろのエナジーシフトの想定は、「省エネを進めて使用エネルギーを2分の1程度にする」こと、その上で「限りなく全量を再エネで満たす」ことだ。

このようなシナリオに対する代表的な反論として、「コストが莫大になり、経済が失速して実現できない」というものと、「再エネにも環境破壊がある」という2点がある。

今回は、省エネ側のコストについて検討する。

■住宅の省エネ投資はストックとして捉えれば享受可能

まず先に、省エネ側を見ておく。

省エネで消費量を2分の1程度にするためには、当然投資が必要となる。代表的な例として、住宅と工場設備を取り上げる。

住宅では、住宅そのものの省エネ性能を上げて、特に空調に関わるエネルギーを大幅に削減することで、住宅での生活で必要なエネルギーを削減することができる。方法としては、断熱、気密と日照のコントロール、そして通風だ。すでに欧州では実用化されており、「パッシブハウス」と呼ばれている。

(by paco)風力や太陽光、地中熱など、再生可能エネルギーは、本当に頼りになるのか。

特に問題になるのは、ピーク電力への対応と、輸送燃料だ。

ピーク電力とは、すでに今年の節電でかなり知れ渡ったとおり、もっとも電力消費が高いときのことをいう。毎年、真夏のもっとも気温が高い日の午後、電力需要はピークに達して、全国の発電所はフル稼働に近くなる。

電気はためておけないので、短時間であっても、需要を満たす発電設備がないと、供給不足が起こり、電力も全体が不安定になって、大停電が起こる可能性もある。

再エネ、特に風力や太陽光発電は、風任せ、おひさま任せで、ほしいときに電気をつくってくれるとは限らない。となれば、再エネが一定比率を超えれば、需要と供給のバラランスをとることができなくなる。やはり主力のエネルギー源は、石油やガスを使うことになる、というのがよく言われる主張だ。