(by paco)自然のエネルギーを利用していくための、風車や太陽光パネルなどに、実害はないのか。原発が事故を起こして大変な実害を与えているように、風車やパネルにそのようなリスクはないのかを検討する。
■再エネが与える実害はある。
もちろん、風車や太陽光にも自然破壊や人への実害はある。自然に優しいなどというが、自然に影響を与えない技術はほぼないといってよいし、人間に対する害も、ゼロにできない。
人間が活動をすれば、さまざまな影響を与えてしまうし、特に大きなエネルギーを自然から取り出そうとすれば、さまざまな害が生まれるのは、再エネであっても例外ではない。
その意味で「自然に優しい」という表現は、あくまで相対的な意味に過ぎない。
ざっくり言えば、こういうことになる。
あなたの街に、原発ができるのと火力発電所ができるのと風車ができるのとダムと水力発電所ができるのと、どれがいいですか? というのに近い。どれも、できればないほうがいいと思う人が多いのではないだろうか。しかし、何もなければ電力の利用ができない。であれば、「……」を選択したい。
そう思えるものとしての、再エネなのだ。
■風力発電は有望だが、害も大きい。
風力発電で使われる大型風車は、羽根の直径が大きいほど、風を効果的に捉え、発電量も大きくなるので、年々大型化している。
最新の風車では定格出力が2.5MWクラスがスタンダードであり、風車の直径が90メートル、支柱を入れた地面からの高さが100メートル。さらに6MWクラスの現在最大級のものでは高さは120メートルを得て、東京タワーの第一展望台ほどにもなる。
http://www.cef.co.jp/windenergy/basis/index.html
風の力で巨大な羽根が回れば、風切り音が出るし、センターにある発電機の回転音も無視できない大きさになる。自転車の車輪で回す発電機でさえ、音がはっきり出るわけで、大型風車が発する騒音は、決して「自然と人に優しい」といえないものがある。
騒音に加えて、低周波騒音と振動を問題にする人もいる。大型風車は毎分10?20回転程度とゆっくり回る。このゆっくりした動きが低周波の騒音と震動を地面に伝えるという指摘もある。
騒音も振動も、距離の二乗に反比例して伝わる、離れれば弱くなるが、近くには影響が大きい。
まず人への影響だが、当然、大型風車の直下で生活することはむずかしい。欧州ではおおむね750メートル以上離すように規制されているが、日本ではこのような規制がなかったために、200?500メートルの至近距離に大型風車がつくられ、生活が破壊されたと訴える例もあるようだ。
人によっては、まったく生活できない、夜寝られないなどの症状を訴える例もあり、こういった犠牲によって風力発電が行われるようなことは防がなければならないだろう。
美観上の問題もある。風況のよいところは、景観がよい場所にもなり、風車によってその価値が減ずると考える人もいる。一方で、風車がある風景を美しいと感じる人もいるのも事実で、風車があっても観光には無関係、あるいはかえって客が集まるという意見もある。
さらに自然環境、生態系への影響もある。風車でよく言われるのは、バードストライクで、鳥類が羽根に撃ち落とされるというものだ。実際に被害もある。風車のすぐ下は人は住まないにしても、動物や昆虫、さらには植物にも影響を与え、風車があると、近隣一帯は生き物がいっさい棲まなくなるとまで言う人もいる。
と、ここまでが起こりうる問題。
■解決策はとれる。
まず、騒音と低周波振動については、風車と人家(生活圏)との距離を開けることで、解決可能です。一般的には1km程度離せばほぼ被害はないといわれるが、国内、海外の事例十分を検討して、被害がない距離を策定する必要がある。
バードストライクについても、特に重要なのは渡り鳥の被害だ。渡り鳥は毎年決まったルートで移動し、渡りの経路になっていても、その場所に留まるのは1年に2回、数日、というのが普通だ。そうなると、野生生物のアセスメントをしても、たまたま渡り鳥のいないときなら、渡り鳥の存在は無視されてしまい、風車ができてから被害が出る。アセスメントに渡り鳥や移動の大きな鳥の調査も含めることで、大きな被害は防げる。留鳥(そのあたりに留まって暮らす鳥)は、被害ゼロでは無いもの、学習効果もあり、決定的な被害はないと見なされている。とはいえ、貴重な鳥類が生息している場所は避けるべきだろう。鳥類以外の野生生物への影響については、決定的な問題は見たことがないが、やはり「風車の下には生き物が棲まない」という指摘もある。引き続き、環境への影響についての知見を集める必要がある。とはいえ、欧州や米国では日本よりはるかに大規模に風車を使っている。世界の知見を集めることで、リスクは最小化できるだろう。
ここまでの、人間への健康被害とバードストライク対策、そして景観については、ゾーニングで解決することになる。距離やアセスメントのルールを決めて、風車を立ててもよい場所をあらかじめゾーニングする。これは、都市開発ではふつうに行われていることで、市街化を進めるところ、市街化を進めないところを決めて、乱開発を防いでいるわけで、これを風車の立地も行うわけだ。
現在、環境省が出している風況地図には、風況の善し悪しは書かれているが、被害を防ぐゾーニングはされていない。このままでは被害が続出可能性があり、適切なゾーニング規制が必要だ。しかしこれらを適切に行えば、風車を立てたいと思う個人や企業はゾーンニングに従えば自由に立ててよいことになり、計画のたびに住民とのやりとりをゼロから勧める必要はなくなる。欧州ではこれによって、スピーディに再エネを増やしている。
風車の騒音問題は、実はまだ風車の技術開発が発展途上であることを示している。羽根の風切り音にしても、発電機の回転音にしても、音や振動が出るということは、エネルギーがすべて電気にならずに、無駄になっているということだ。特に羽根の音は、風邪のエネルギーが十分羽根に伝えられていないことを示している。
この風切り音は、現在も研究開発が進んでおり、小型風車では「羽根に溝をつける」方法で大幅な改善が実現した。
大型風車ではこのような方法だけでは効果が上がらないが、今後、まったく新しい騒音低減技術が開発されることを期待したい。
とはいえ、大型風車の低騒音化がむずかしい場合でも、解決策はある。ひとつは、陸上で人の生活圏が近い場合は、小型風車を多数並べる方法をとることだ。小型風車の効率も上がってきており、騒音が小さく、視覚的にも邪魔になりにくい。もうひとつは、洋上に大型風車を設置する方法で、日本は遠浅の海が少ないので、洋上浮体式が注目される。洋上の場合、人間への影響はなくすことができるが、魚類への影響は考えられる。これを含めた研究開発を進める必要がある。
問題はあるものの、政治的(ゾーニング)、技術的に解決できる可能性もあり、今の風車を否定するほどのリスクにはならないだろう。
■風車の事故リスクは、原発や火力よりは小さい
原発で大事故が起こり、広範囲に放射能がまき散らされた。自然災害がきっかけになったとは言え、事故のリスクはどのような技術にもあり、風車もその例外ではない。
風車の事故リスクの代表例は、台風などによって風車が倒壊することだろう。羽根が折れたり、基礎から倒れたり、電線が切れてショートするなどの事故も起こりうる。しかし、いずれも、長期間にわたって周辺を汚染したり、事故の影響が残り続けるような事故は考えにくい。もともと風車には漏れ出るような液体も使わないし、破損しても回収できないほどこなごなになったり、四散することはない。壊れることはあっても、後始末が人知を超えるような原発とは根本的に違う。
また火力発電所のように、可燃性の燃料が大量に保管されることもなく、制御のきかない火災に発展することもない。
さらにいえば、原発の最大の問題は、人間は放射能を人為的に提言する能力を持っていない、という点だ。原発が問題なく稼働していても、それは原子炉圧力容器内に封じ込められているだけであって、放射能の危険を人間が技術的に減らすことはまったくできない。事故で漏れ出たセシウムを、人間の手でリスクを提げることはできず、自然の原子法回によって半減期30年ごとに放射線量が半減するのを待ち、その間、放射能を浴びないように管理することしかできないのだ。
風車が事故を起こさないわけではないが、事故後の危険は既存の発電方法の中ではもっとも軽微だ。自然破壊も事故リスクも、十分小さいとみることができる。
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以上、風車のリスクは決して小さくは無いものの、相対的に小さく、解決策もあるという点で、導入を進めることは合理的だと考えられる。
※景観については、地域の合意が非常に重要になる。これについては、合意形成プロセスとして、別項をまとめる予定だ。
※低周波振動については、個人差が大きく、2km離れても、被害を訴える人もいる。一概に感受性が高すぎると無視することはできないが、すべての被害に対応すべきとも言い切れず、この問題は積み残されてしまう可能性もある。どのようにすれば、被害が防げるのか、研究を進めるべきだろう。
※バードストライクについての日本野鳥の会の主張によれば、確かにバードストライクや生態系への影響はゼロではないが、他のエネルギー源がもたらすリスク(放射能やCO2増加による気候変動)と比べれば、許容できるという立場だ。
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