(by paco)520エレキギターを弾く楽しみ

| コメント(0) | トラックバック(0)

(by paco)改めて最近のコミトンのタイトルを眺めていると、原発関係ばかりなので、今週も原発関係の話を書こうと思ったのだけれど、やめて、もうちょっと気軽な話をします。

◆新しいギターを買った

先週、新しいエレキギターを買いました。

実は、エレキギターを買うのは、え?何本目だろう。

エピフォン レスポール 赤
エピフォン SG ヴィンテージホワイト

スクアイア ストラトキャスター ハローキティ
ギブソン SG '61Reissue
ポールリードスミス ミラ シルバー
※他に楽器紹介

と言うことで、5本目ですね。

なんで、こんなに買うのか? 僕自身が聞きたいぐらいですが、もちろんいちおう、バカげたことにはバカげたなりの理由があるわけで、気楽にお読みください。

まず、キティのエレキ。もちろんちゃんと音が出るギターなんですが、いかんせん、薄っぺらな音しか出ないので、戦力外です。

メーカーのスクアイアは、エレキギターのトップブランドである、フェンダー社直系ブランド。フェンダーの価格帯を守るために、低価格ブランドが「スクアイア」です。なので、楽器としての基本はしっかりしているし、もちろんチューニングもちゃんとあうのだけれど、音の深みはまったくなくて、硬質で乾いた金属的な音がします。悪い音ではないのだけれど、どう弾いても同じ音しかしない、と言うわけで、弾ける飾り、という感じで買いました。価格帯はアッパー入門器ぐらいの3万円台前半のプライスタグなのですが、最終在庫でその半値ぐらいでゲット。このぐらいで買っておけば、あとで売ってもたぶん損はしません。もう売ってないし。

次、エピフォン2本。赤いレスポールと、ベージュのSG。エピフォンは、ギブソンの廉価版ブランドです。ギターをちょっとかじった人なら、ギブソンとフェンダーが二大ブランドであることはすぐに気づくのですが、フェンダーが普及価格ブランドスクアイアをもっているように、ギブソンの普及価格帯がエピフォンです。

低価格と言ってもギブソン直系で、価格帯は1万円台から10万円未満ということもあり、楽器としては十分ちゃんと使える楽器です。キティちゃんのスクアイアと違って、音もそれほど単調ではなく、必要にして十分、すっきりした割り切りをほどよい価格で実現しているのはさすが。

◆買って、売る

低価格と言っても、学生のような本当に楽器を始めたい人たちにとってはそれなりの高額商品だし、バイトをしてお金を貯めて買う楽器として、買って損のない音とつくりです。赤いレスポール(ギターの種類の名前)は、すでにヤフオクで売却済みで、購入価格の7割ぐらいで売れました。ていねいに使っていれば、ちゃんと根が付く品質だし、買った人から見れば、新品に近い中古品が買えたと言うことで、それなりに満足してもらっているのではないかと思います。

同じくエピフォンのSGは、近々売却予定。こちらは3ピックアップのスペシャルモデルで、エピフォンのなかではやや高額品なので、逆にオークションでの値付けは渋いかもしれません。スペシャルモデルとはいえ、今も売っているモデルだし、かっこはちょっといい感じですが、3ピックアップ(普通は2つ)だからと言って機能的にそれほどよい点があるわけではないので、普通のエピフォンぐらいにしかならないかもしれません。つまりちょっとスペシャルな分は、売却価格には反映されないかも。これは売ってみないとわかりません。

ちなみに、僕はカメラとかレンズも含めて、けっこう買い物好きですが、ひととおり味わって、不要と思ったら、さっさとオークションで売ってしまいます。オークションではたいてい、その品物の相場の上限で売っているので、売却については自信を持っているのですね。

なぜか。

だって、pacoさんはコピーライターですから。それに写真も長くやっていて、機材もいい。

オークションでは、写真とコピーが情報伝達手段なので、いい写真を撮って、内容の伝わる魅力的なコピーを書けば、ばっちり売れるのです。あとで売れるから、ものを買うときに、それを含めて決めています。1万円で買っても、それをそのまま何年も使い切るという方法もあれば、飽きてしまったら、さっさと売りに出し、5000円とか、モノによっては買った値段より高く売る。古いカメラやレンズなどの場合、すでに新品は売っていないし、買ったモノをていねいに磨いて使い、撮影時のインプレッションなどを含めてコピーを書けば、高く売れることもあるのですね。

楽器は、「今も新品が売っている」ものが多いので、新品より高く売ることはできませんが、使って楽しんだ分を差し引いて、けっこうトクした感じで売れることが多い。だから、たくさん買い物をしているように見えますが、実際に払っている額はそれほどではないのです。ちなみに上記の5本のギターのうち、最初に買ったのは5年ぐらい前です。

と言うことで、エピフォン2本は、手元に留めないギターで、キティは飾り的な保有。

残りの2本、ギブソンSGと、ポールリードスミス(PRS)のミラが、今後の本命です。

この2本は、お値段も結構な額です。が、一般的な楽器としては、必ずしも高いとはいえませんが、十分高い。

先日、二胡(胡弓)をやっている人と話していたら、二胡も大人が弾きたくなるちゃんとした楽器は数十万円だといっていました。もっとずっと安いものもあるけれど、やはりすぐに飽きてしまったり、一定以上上達しにくい、と。

電子ピアノなんかもそうですね。もちろん、生楽器のピアノは数十万円から200万円とかのお値段が付いていますが、都会生活者向けの電子ピアノ(夜でも練習できる)でも、40万円以上のプライスタグです(最近出たヤマハの電子ピアノは25万円ほどでたいへん品質がよいです、80歳を超えた義母が自分で弾くために買いました)。

と言うことでやはり楽器というのは、続けているうちにだんだん耳が肥えて、腕が少しは上がり、よいものがほしくなるものだし、どんな楽器でもよいものとなると、10万円超え、上限はかなり青天井長くになるものなのです。

◆高い楽器にふさわしい腕か?

そこで問題になるのが、「おまえはギブソンだのPRSだのを買うほど、腕が上がったのかよ」というツッコミ。

PRSは、数あるエレキギターブランドの中でも高級品専門のブランドで、価格帯的には40万円以上、100万円を超えるプライスタグがつくものも。ギブソンの方が低価格モデルは10万円を切るところからあるものの、上はPRSなど、高級ブランドと同様です。

で、僕の2本は、これらのブランドの中では最低ラインで、アッパーブランドの最低からいっこ上、という感じの選択です。

こんな高価な楽器を使うほど、腕が上がったのでしょうか。

独学で弾き始めて数年して、上達も望めなくなってきたので、昨年春から講師について習い始めました。教える仕事は好きでも、教えられるのは嫌いな僕としては非常に珍しいことです。一人目の講師は外れたのですが、今習っている伊藤紀彦さんは、年齢も近くて、僕のような立場で楽器をやることについて理解があり、楽しく習っています。

腕のほうは、そうだな?去年、習い始めたときから比べれば、もちろん自分としてはかなり弾けるようになりました。しかし、楽器というのは、やったことがある人はすぐわかると思いますが、いくらやってもうまくなった気がしないモノ。うまくなればそのぶん、できていないことも見えてしまう。それに、なんといっても、習い事の生徒としては僕は最低の部類で、練習の時間も満足にとれないし、何を弾くかについても、「こうしたい」がはっきりしていて、それは「うまくなるための最短ルート」ではない。なので、決してうまくはないし、正直、楽器によってどのぐらい何が違うのか、よくわかっていないのです。つまり、(僕にとっては)高価な楽器を買うだけの資格があるのかと自問自答せずにはいられないわけです。

ただ、ふたつのことはいえます。

ひとつは、楽器を習うには、若くはない僕が、楽器を楽しむとしたら、少しぜいたくをしても悪くはないだろうということ。僕より腕の立つ若いプレイヤーから見れば、「その楽器、オレによこせ、もっとちゃっんと弾いてやる」というでしょうが、僕から見ると「君はもっと後になってからかもしれないけれど、この楽器やそれ以上の楽器をひきこなすことができるけど、僕にはその「もっと後」があるかどうかわからない」という感じです。将来の長さが違う分、早めによい楽器を弾いてもいいのではないかと思います。

ふたつ目は、実際弾いてわかるようになったことも少しはあって、高い楽器は、音に厚みと奥行きがあり、多彩な音が出せる、と言うこと。多彩な音が出ることは、多彩な表現をしようということではなくて、狙った音に向かってコントロールしなければならないことが、自覚できること、つまりは練習のしがいがある、と言うことなのですね。

コントロールの幅が小さければ、雑にやってもていねいにやってもあまり変らないので、上達しにくい、と言うことでもある。

まあ、実際のところはもっと単純で、今弾いている曲のある部分の音が、エピフォンではちゃんと鳴らずに、ポコポコいって気に入らない、ということでもあります。ギブソンならちゃんとなるのに。

六兼屋にギブソンSGをおき、東京にエピフォンSGをおいて練習してきたのですが、東京に戻ると、時間が無いだけでなく、今ひとつギターに触る気がおきにくい。やはり、音の問題だな、と思った次第。クルマで持ち歩くのはたいへんだし、ギターはけっこう繊細なので、毎週クルマで揺すりたくもないかなーというのも理由でした。

PRS ミラを買い、今週末、ギブソンと交代で弾いていますが、どちらもいい楽器。まだ、どっちがどうというほど弾きこめていないのですが(こういう理解力が、自分でも驚くほど鈍感なので嫌になる)、少しずつ、違いが体の中に入っていくのが楽しみです。うまく違いがつかめなくても、時間をかければわかるようになる。そういうこととじっくりつきあえるようになったことが、年齢を重ねるよい点のひとつかもしれません。

ちょっとずつですが、エレキギターという楽器を楽しんでいきたいと思っています。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://w1.chieichiba.net/mt/mt-tb.cgi/341

コメントする