(by paco)517公私混同?会社人と個人を統一する

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(by paco)原発事故や放射能汚染について、個人的に問題意識を持っている人は多くなっているが、会社や仕事上の付き合いのある人に、自分の考えを説明できる人、している人は少ないようだ。

立場は原発否定、肯定、どちらであってもいいとしても、このタイミングで原発問題や放射能問題について口をつぐんでいるというのも、大人らしい態度とはいえない。

そういえば、香山リカが「解離」という精神医学の用語で、現状を説明している。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110621/275006/
受け入れがたい厳しい現実を前にしていると、厳しい現実を切り離そうとする心理が働き、原発事故を無かったことにして、仕事やギャンブルなどに没頭することで、精神の平衡を保とうとする、とのこと。虐待を受けた子供にも見られる。

確かに厳しい現実ではあるが、だからといって解離を起こして事実に向き合おうとしないなら、やはり責任ある態度とはいえない。

【iwato】に来てくれているような、関心の高い人たちであっても、自分の会社の中で、個人的な話としてであっても、原発や放射能の話ができるかというと、これ自体ハードルがかなり高いらしい。

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会社で、個人的な関心事である原発問題や放射能の問題を話題にすることははばかられると考える人もいるだろうが、積極的に話すべきだと思う。

理由は、これだけ大きな社会問題に、あえて口をつぐんでいるということ自体、不自然であること、仕事面から考えても、この問題について考えることは、現実的な価値があることだ。

たとえば、米国のビジネスパースンは、ランチタイムに政治の話をするのは普通のことであり、今ならメディケア(ブッシュ政権が行った、国民全員に対する健康保険制度)や、アフガンからの米軍撤退などが話題になっているようだ。日本なら、当然、復興や原発、再生可能エネルギーなどが話題になっていい。

もし、日本の社会人がこういった話題を「なぜか避けている」「話したくないかんじがする」としたら、それはむしろ、とても不自然なことであり、「解離」と呼ぶある種病的な状況と考えてもいいぐらいだ。

では、企業人として、原発関係の話題を考える積極的、現実的な理由とは何だろうか。

ある、フードサービスのマネジャーと話したところ、こんな話が聞けた。

夏の節電については、経産省から業界団体を通じて、15%節電の要請が、義務付けに近い形で下りてきて、あわてて方法を考えている。

事業で使う食材については、政府の基準値を使うことが決まっていて、疑問を差し挟むことはできない雰囲気。消費者からは産地に対する問合せや、安全を求める声も上がってきているが、まだそれほど多くなく、社内的には現状、こういった安全基準を変える予定はない、とのこと。

つまり、会社の方針に従う限り、節電や、食品の放射能安全についての議論は、できないかのような状況だという。

そこで、そこで僕が少しロジックと事実を提供して、社内で話す可能性をあげる試みをしてもらった。

原発問題、電力問題、放射能を問題を、単に社会問題として扱えば、ビジネスと無関係な話題になってしまうが、事業との関連を踏まえて話してみよう、と言うことだ。

たとえば、節電問題。

この会社では、すでに節電に取り組んでいて、オフィスでの電力削減について、あるマネジャーが独自のプランを策定して取り組んだところ、昨年までに30%ぐらいの削減が実現していた。これは主にコスト削減が目的だったが、実現できていることには代わりがない。とすると、「昨年の夏の実績より15%削減」という業界団体からの「指導」は、この会社にとては無理な依頼である可能性が見えてくる。すでに独自の努力で30%削減したばかりなのに、さらに15%削減しろというのは急に過ぎる。もう少し時間をかければ可能だろうが、数年間で30%+15%=45%ちかい削減は、現実的ではない。つまりこの会社にとっては、経産省、業界団体の指示は、不当な支持だということになる。

であれば、企業の姿勢としては「すでに昨年、自主的な努力によって削減しているので、今年急にこれ以上の削減は無理」と突っぱねるべきだ。そうしないと、無理を重ねて売上や経営に差し障って、競争上不利になる可能性がある。

東京都が実施しているCO2削減義務も、すでに一定以上の削減幅が達成できているところは、削減義務について考慮することになっていて、そうでないと、自主的な努力をするモチベーションが失われて、「できるけど規制待ち」の状態になってしまう。

この会社の場合は、むしろ積極的かつ堂々と主張すべきなのに、社内のマインドとしては、「いきなり節電が下りてきて、どうしよう」と頭を抱えている状況だったようだ。主張しないと、不当に厳しい努力をすることになり、経営上不利、と言うロジックで、突破すべきであり、この点、社内で十分議論してしかるべきだ。

もうひとつの食材の放射の汚染問題。

確かに国の基準は経営上指標になる情報だし、それに変るものを採用しようとしても、現実的に難しい。

しかしだからといって、思考停止状態で政府に従えばいいとは言い切れない。

この会社のフードサービスは、もともと安心安全をひとつのテーマにしてきた。厳格に無農薬や無化学肥料、と言ってきたわけではないが、添加物を減らし、素材を重視した食品づくりを訴えてきたのは事実だ。

添加物を使わないなら、放射能も入るべきではないと考えるのが自然なのに、現状は、汚染の可能性ある地域の食材を積極的に使ってはいないものの、現実には放射能汚染の食材をシャットアウトはできていない状態だった。

確かに同業他社も同じような対応だったので、この会社だけのことではない。

しかし、もし、同業他社、あるいは、生協やスーパーマーケットなど食材を売っている企業が、あまりオープンにすることなく、独自に検査機器をそろえて、食材チェックを始めているとしたらどうか。店頭で、「この野菜は福島県産だが、検査した結果、○○ベクレルで、国際基準以下であり、国の基準を大幅に下回っています」という表記をいきなり始めたらどうなるか。あるは他のフードサービスが今、検査機器をそろえて体制を確保しつつあるとしたらどうなるか。

ある日気がついたら、各社が検査態勢を整えて、放射線量がごく低いが無いものばかり扱うようになっていて、自分たちの会社はまったく手つかず、と言うこと起こりうる。こう言ったことはあまりおおっぴらにいわないので、準備が整ったら、品揃えががらっと変わったということもありうるのだ。

放射の被爆について、疑問を提示してもなかなか理解は得られなかった社内でも、「競合が方針転換する可能性があるので、観察と、検査態勢をつくった場合のフィージビリティスタディ(実行可能検討)はしておいた方がいい、と言う提案は、徹りやすい。というか、これも否決されるようだと、リスクを放置する経営ということになり、場合によっては、「本当にこの会社にいても大丈夫なのか?」と疑問を持ったほうがいいぐらいかもしれない。

このように見てみると、社会問題を社会問題として評論しても振り向かないビジネスパースンも、企業経営との関係でなら、考え始める可能性がある、ことに気づく。

実際、この会社では、当初は社内で話題にものせられなかったにもかかわらず、少しずつ議論の対象になりつつある、との報告を受けている。どこまで深められるかはこれからだが、一歩前進だ。

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社内では話しにくい、という場合も、どのような観点から話せばいいか、それを見極める判断力とファクトをもっているかどうかで、まったく違う、と言うことだ。

<おとなの社会科>を学ぶことを通じて、ビジネスパースンに身につけてもらいたい能力というのは、こういった能力だ。

一見ビジネスとは関係ないように見える社会的事象でも、実はビジネスとしっかりつながっている。つながりを示し、考える意味を提示できるかどうかで差が付き、そのさは、場合によっては、業界初の新しい企画を作るきっかけになり、しかもそれが、ヒットにつながる可能性さえある。

この会社の場合は、放射能フリーの商品を出すことができれば、「買うものが無い」と困っている消費者のニーズを確実に、真っ先に捉えることができるだろう。特に小さな子供を持つ親は、歓迎する。全商品を放射能フリーにできなくても、限定された物でも、消費者のニーズに応えることはできる。さらに「できることなら放射能は少ないほうがいい」と考える、より広い層に売ることもできるかもしれない。

個人としては「気になる、漠然と危険を感じる」レベルかもしれないが、仕事との関係を軸に深めれば、個人としての行動(「放射能を避けたい」)と、企業としての行動を少しでも一致に近づけることができる。

こういう努力を積み重ねる人がいなければ、企業は社会のことに無関心のまま進み、解離が起きてしまう。社会の健全性を保つためにも、個人が会社に、そして社会に向けて話題にすること自体が重要な意味を持っている。

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