(by paco)「最近気になる人々」と題して、雑間を並べてみたいと思います。気軽に読んでください。
■しょこたん
最近気になっている人といえば、しょこたんこと中川翔子でしょう。へ?と思う人が多いかもしれませんが、しょこたんはギザオモシロス(^-^)。
読者の皆さんがしょこたんにどんなイメージを持っているかわからないのだけれど、去年の紅白歌合戦にも登場して、ちょっとはメジャー感のあるアイドルとして認知されたいう感じでしょうか。
どこがいいかと言われて、うまく整理するのが難しい人なのですが、実に不思議な人です。
まずは、説明不要のぶっ飛び言葉を連発した「しょこたんぶろぐ」で、しょうこワールドを堪能してほしいのですが、1日何件ものアップがあったり、書き込み事態が何を言っているのかまったく意味不明だったり、ギザキモス、ましまし、など意味不明な言葉の羅列の上に、桂子(母親)と二人で狭いマンションとおぼしき空間で夜中にコスプレ&いようメイクで盛り上がり続け、何件も書き込みをアップしたりと、もうめちゃくちゃなんですが、意味もなく笑えるところがタノシス。pacoファミリではしょこたん語がデフォルトになっているぐらいです。
毎日見ているほどまぬけではないのですが、さっき久しぶりにみたら、プラナリアの書き込みがあり、こんなものまで飼っているのかとあきれると同時に、飼っていながらキモス(きもちわるい)の連続で、だったら飼うなよと言うところですが、キモスなものがしょこたんは大好きなわけです。
しょこたんのイカれたところを堪能したければ、しょこたんぶろぐよりも、J-Wave(東京のFMステーション、81.3MHz)、土曜日17:00?17:50の「東京リミックス族」を聞くのがよろしい。ラジオ界のスキマ産業というキャッチフレーズの元、山田五郎としょこたんの掛け合いで、進むこの番組を聴いていると、しょこたんがいかに本当に壊れているかがよくわかります。しょこたんとパートナーを組み始めた当初、山田五郎(僕と同世代のおじキャラ)も多少遠慮がちにしていたのだけれど、回が進むにつれて、しょこたんが本物の腐れ女子(腐女子)であることが明らかになり、「本当に気持ち悪い女だなあ」と直接話しかけて、さすがのしょこたんも「そんな面と向かって言わないでください」と落ち込み加減だったりするのですが、実際、「好きな男性のタイプ」の妄想をしょこたんが話し始めると、平常心が崩壊するわけで、前進包帯に巻かれた彼に、あたしが食べ物を食べさせてあげたい、とか、かなり独自の世界観です。
が、単なる腐女子キャラかと思うと、実は生物界や宇宙など、「キモカワユス」なものについては、相当な博識であると同時に、専門家への質問も非常に鋭く、実は知性が相当高いことが垣間見れるのですね。天文学や生物学の専門家がゲストに来ると、繰り出される質問の鋭さ、でも、その次の瞬間、まったくピントはずれ奈質問もまったく並列で炸裂し、聞いているもののあたまがくらくらします。
この番組では「スカシカシパン情報局」というコーナーがあり、陸海空のキモカワユスな生物情報を募集しているわけですが、このスカシカシパン(うにの仲間の本物の生きもの)は、しょこたん自身が名前や生き様に関心を持ち、話題にしているうちにコーナーになったあげく、「スカシカシパン」という、本物をかたどった菓子パンをローソンが限定販売して大ヒットしたり、山田五郎とデュエットで「スカシカシパンの歌」を歌ったり、スカシカシパンマンというキャラをしょこたん自ら書き、アニメムービーがつくられたりと、単なる「オモシロス」では済まない、キャラや物の展開に広がるところが、ただならぬ影響力です。
そんな「キモカワユスな生物好き」の一環で、しょこたんが原生生物のプラナリアを飼っているという記事がブログに載っているのですが、プラナリアって、確か、切っても再生する生きモノとして生物の教科書に載っていたなあとさっそくググってみたら、ユーツベ(You Tube)のプラナリア映像に行き着き、底に書かれたコメントを見たら、「しょこたんぶろぐから来ました」と入っていて、やはり彼女のただならぬ影響力を実感しました。それにしてもプラナリアのキモイことよ。
あ、でも、数年前にまるやまうぇぶにあげた生きモノがプラナリアらしいことを発見しました。勉強になるぅ
http://pacolog.cocolog-nifty.com/maruyama/2004/05/post_2.html
宙に浮きまくりのしょこたんですが、本業はアイドル、そして最近は歌手です。アイドルとしては、22歳のほどよいお年頃、行かれたキャラのわりに、よく見ると実に整った顔立ちで、眼がぱっちり大きく、胸もなかなかなサイズで、見目もよろしいことに気づきます。しゃべらなければ美形アイドルでもイケるのに。と、毒づきつつ、歌を聴くと、これが侮れないうまさなのですね。まだ彼女らしい楽曲に恵まれてはいないのだけれど、普通のアイドル歌謡曲を歌っても、びっくりするぐらいの歌唱力、声量があり、純粋に歌手としてもやっていける実力を感じさせます。
ということで、アニメ・コスプレ・ゲーム大好きの腐女子キャラとして。行かれた発言のおバカキャラとして。生物や科学系の頭がよく回るオタクキャラとして。準備少女キャラ。歌うまキャラ。というような多面的な姿を見るに付け、一筋縄ではいかないパワーに、圧倒されつつあります。
■Salyu
Salyu(さりゅ)は、最近ではメジャー感も出てきた女性シンガーですが、まだ知らない人の方が多いかなと思います。デビューからはもう10年(Lily Chou-Chou名義)になるけれど、メジャーデビューから4年、オリジナルアルバム2枚という、決してアクティブなアーティストではありません。楽曲も、自分ではほとんど書いていない、準シンガーだし、見た目で勝負するアイドル系でもないし、歌自体、キャッチではなかったり、オリコンチャートの上位に長くいたこともありません。
でも、継続中の今年のツアーでは、武道館単独ライブを即日完売させ、追加公演も含めた全国ツアーが非常に好評で、僕も4月8日の神奈川県民ホールのライブのチケットを取り、たのしみにしています。
Salyuのライブは、2年前の2月以来なんですが、僕が同じアーティストのライブに行くのは実はほとんど初めてで、また効きに生きたくなったことに、実は僕自身が一番驚いています。
Salyuの楽曲はみんな好きだけれど、ふだん一番聞いているのはGarnet Crowだし、Salyuは回数的にはそんなに聞いてない。作品数がそれほど多くないのに、覚えている曲名も少ないし、すごくファンと言えるほど、聞き込んでいないのです。それでも、ときどき聞きたくなり、よいヘッドホンでじっくり聞くと、本当に、本当に歌がうまいなあとびっくりするのです。しょこたんもアイドルにしてはすごくうまいけど、もちろんまったくキャラが違い、抜群のうまさ。
歌のうまいシンガーとしては、今の若い女性シンガーでは、絢香が一番かなと思うのですが、絢香がエネルギーを爆発させる、またはエネルギーをじっくりため込むような、力強さをベースにした、それを活かしきるうまさなのに対して、Salyuはぱっと聞くと、普通のちょっと個性的な曲ぐらいにしかきこえないところが違います。でもよく聞くと、1曲の中に30通りぐらいの違う歌い方をしているのが感じられ、フレーズ、歌詞、伴奏に合わせて、本当に緻密に歌い分けながら、1曲を仕上げているのがわかるのです。絢香とは違う意味で、こんなに歌が好きな女性がいるんだなと実感できることで、うれしくなる。そんな感じのシンガーです。
で、最近のおすすめは、最新シングルの「コルテオ/ハルフウェイ」。歌い上げ系のコルテオもいいけれど、僕は軽い春風のようなハルフウェイが好きで、ループさせて聞いてしまう。ハルフウェイは同名の映画の主題歌で、これまたはじけるような若さの北乃きいが主演する青春映画なのですが、時間があったら映画も見たいなあ。たぶん、対した映画じゃないのです。ありがちなストーリーで、おとなの僕には退屈&ノスタルジー。でも、北乃きいの若さとSalyuの軽やかなボーカルがあれば、気持ちよく映画が見れそうです。
そうそう、Salyuの楽曲は、PVもおすすめです。過去の曲どれも実にいいのだけれど、なんともいえない不思議な映像世界で、見ているのが楽しくなるし、曲のイメージが広がって、何倍も楽しめます。PV集のDVDを買って、これもけっこう繰り返し見ながら仕事をしたりして。PVで特におすすめは、「PEATY」と「Tower」かな。ユーツベにあるかも。
■村上龍
3人目は、村上龍、特に、「龍言飛語」です。MSNでも更新情報を配信しているので、見た人も多いと思いますが、村上龍が時事問題をばっさばっさと切り刻む、短いVTR番組です。
村上龍の鋭い世界観が……、という話をしそうになるのですが、実は本当のおもしろさはそこではなくて、本当はあんまり時事問題になんか詳しくなく、そんなことをコメントすることにはいまいちためらいやテレがある小説か村上龍の、隠れた違和感を見つけるのがおもしろいのですね。
だって今でこそ、カンブリア宮殿やJMMで社会派の村上龍ですが、もともとも、確かに社会派でした。でももともとの社会派は、うんとアンチ社会で、秩序を否定するアナーキーな社会派の小説作品をたくさん出していて、デビュー作で芥川賞作品の「限りなく透明に近いブルー」はドラッグ作品だし、他にもピアスやSMなど、社会を斜めから切り取るような作品を書いてきた人なわけです。その村上龍が、北朝鮮問題やオバマ、景気などを語るのだから、まあ、世の中変るもんだという感じです。その、まったく整合性がとれない間がおもしろいのですが、それを際だたせているのが、毎回登場する掛け合いの相方の丸刈りメガネ君で、掛け合い上はおバカキャラの丸刈り君が村上龍にこてんぱんにやられ、村上龍の鋭さが光るような、つくりにしてあるように見えて、本当の村上龍は丸刈りくんの方なんだよね、という雰囲気が、見続けていると、伝わってくるのですね。
こういう倒錯した感じが実は一番おもしろいんじゃないかなーと思えるビデオ番組なので、ぜひみてください。
もちろん、僕も何度か引用しているJMMもかなりおもしろいので、こちらもググって、メルマガ登録することをおすすめします。両方を見ていると、村上龍が切り取っている世界が見えてきます。
■宮台真司
この人も以前からワッチしている人なので、今日はあまり語りません。おすすめしておくのは、最新作「14歳の社会学」。
この本が本当に14歳向けの本と言えるのかは、読みながらも、いまいちわからないのですが、大人が読んでも十分以上におもしろいので、お子さんがいるパパやママは、ぜひ読んでみることをおすすめします。今の時代、古い価値観で進んでも、何もいいことはないのだということがよくわかります。
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