(by paco)引き続き、モノ語りです。だんだん小ネタになってきました。
★Touch Diamond
最近の遊びモノとしては、イーモバイルのスマートフォン、Touch Diamondがあげられます。モバイル機器は昔から大好きで、持ち運びできるPCは手元からきらしたことがなく、かつての名機、東芝リブレット(Windows95が動くVHSビデオカセットサイズのミニノート)から始まって、今は信頼のレッツノートRシリーズ。でもPCは使える場所が限られ、満員電車の中で片手で、というわけにはいきません。スイッチを入れてから起動するまで、時間もかったるい。
そこで、立ったままででも使えるミニPCということで、シャープのZaurusを買って使っていたこともあるのですが、これはこれで、機能としては半端な感じもあり、重くはないものの、いつも持っているにはちょっと気になる重さ。動作もちょっと重たいのが難点で、使えるキャリアが限られていたので、ネット接続環境がもう一歩という感じでした。
モバイルマシンで何をしたいのかと言えば、まあメールを見るぐらいで、返信は基本的にはPCで、ということになると、今や携帯でも十分。ずっと使っているauの携帯は通信速度が3Mbpsを超え、フルブラウザも搭載されているので、普通のウェブサイトを閲覧できます。いつも使っているメールサーバにはウェブメール機能があるので、携帯のフルブラウザでメールサーバにアクセスすれば、消していないメールは閲覧できるし、返信もできる。通信料金がちょっと高めなのを除けば、基本的にはこれで十分なのです。
それでも、ちょっとおもしろそうなモバイルツールが出てくると、気になって仕方ないのがウルトラマン世代の難点で。そんなこともあって、かつて日経BPから出ていた「日経モバイル」ではモバイラーの取材記事を書いていたぐらいなのでした。
携帯の機能はすっかり上がっているのですが、あえてPC機能と一線を画しているのがいいような悪いようなで、もうちょっとPCとの親和性をあげてくれるいいのになあとか、機能もPCライクなものにしてくれればいいのになあと思っていたところに登場したのが、iTouch、iPhoneでした。このあたりが出たときも気になっていたのですが、どうもアップルの製品は今ひとつ信用していないので、iPodも持ってないし、この際、iPhoneが出てからといって宗旨替えするのはやめようと、ひとまず見向きもしなかったわけです。
そんなところに登場したのがイーモバイルのTouch Diamondで、これも子供だまし出しと買うつもりがなかったのですが、初期費用100円で買えるキャンペーンにノックアウトされてしまい、半ば衝動買いしてしまいました。100円と言いつつ、2年間は払い続ける契約なので、支払総額は決して安くなく、要するにローンで買っているだけなのですが、まあはそれは承知の上で、最新のスマートフォントやらを使い始めました。
買ってすぐに感じたのは、「いまいち使えね?」という感じで、タッチパネルの反応が悪いし、動作が重いしと、ぴんと来ませんでした。でもせっかく買ったので、少しずついじっていると、だんだん動作の感じになれて、特にタッチパネルの反応速度に馴染んでくると、処理の反応速度そのものもそう悪くないことがわかってきました。タッチパネルが、どの程度で反応するのか、反応してから実際の動作に移るまでどのぐらいタイムラグがあるのかがわからないと、こっちは動作したのに、動かないと思い、中止の動作をしてしまったりして、マシンの方は処理していないうちにコマンドを受け取った状態になり、ますます動作が遅くなるという悪循環になりがちなのです。どの程度のタッチでコマンドが伝わり、どのぐらいで処理が終わるのかがわかってくると、ムダなタッチをしないで済むので、処理もスムーズになり、そうなると、携帯をいじっているのと大差ない速度で動いていて、軽快とまでは言えなくても、このぐらいで動作するなら使えるな、という感じです。
機能としては、本来は電話で、イーモバイルが独自に構築した3G通信のインフラ上で、音声電話ができると同時に、パケット通信は最大7.2Mbpsというモバイル最速での通信が可能というのがうたい文句。でも実際の速度はどうなのかな、1Mbps出ていないぐらい?と感じられます。でも実際のところは、データ転送速度よりブラウザ(OPERA)が遅いために、そういう印象になるのでしょう。もちろんこの場合のブラウジングは、iモードやezwebのような携帯専用のネットワークではなく、PCで見るのと同じインターネットです。
Touch DiamondをUSBケーブルでPCにつないでブラウジングすると、auのネットワークカードよりずっと速く通信できるので、やはりOPERAの問題だと思います。
ではauの携帯のPCサイトビューア(フルブラウザ)と比べてどうかというと、OPERAの起動が比較すると遅いのを除けば、いったんサイトが表示されてしまうと、Touch Diamondの方が快適。特にスクロールは楽ちんで、指で触れて、スクロールしたい方向にひょっと指でなぞるようにすると、スクロールしてからゆっくり止まる動作は、iPhoneと同様、まさに新世代な感じ。画面が小さいので、ページ全体を表示させると字が読めないのですが、読みたい部分をダブルタッチ(指先でちょんちょん)すると、その部分が拡大されて読みやすくなるし、指先の動作でスクロールも簡単。ウェブを閲覧するという点では、携帯より遙かに優れています。液晶のサイズは携帯とほぼ同じ2.8インチほどですが、携帯が長辺方向で400ピクセルなのに対して、Touch Diamondでは640ピクセルなので、ブラウザで表示される範囲が広いし、精細な画像が見れるのも、ブラウザとして「使える」理由です。
実際のところ、一番使っているのが、写真の閲覧機能です。デジイチでとった写真をサイズ変更してTouch Diamondにコピーしておくと、写真閲覧機能でスライドショウを表示させることができます。外出先で久しぶりにあった友だちや親族にこれを見せると、八ヶ岳の庭や娘の写真の話でしばらく盛り上がれるし、説明もできるという、コミュニケーションツールになります。撮影機能も携帯よりはずっとスグレモノで、写真としてもきれいだし、撮影時は大きな画面を見ながら普通のコンパクトデジカメのように取れるのでとりやすい。携帯と違って、シャッターを切ったら保存されているので、いちいち保存作業も不要です。PCへのコピーもUSBケーブルでつないでコピーするだけなので、簡単。こういったPCとの連携機能はさすが、Windows Mobileという感じです(Touch DiamondのOSは、古くはWindowsCEと呼ばれたOS)。
もちろん、欠点もあります。通信エリアがまだまだ限られていて、六兼屋では通話できないし(auの携帯はそのまま持っているので、問題なし)、地下鉄駅などでもauの圧勝。あくまで補助的なマシンという位置づけですが、あと1?2年でインフラが整い、マシンの性能も上がれば、おもしろいことになりそうです。
最近、Touch Diamondに付加したのがBlueToothイヤホンです。Touch Diamondは3Gの携帯通信だけでなく、無線LAN、BlueToothが搭載されていて、いつでも使える無線を選んで通信しています。東京の自宅では、3Gと無線LANの両方がネット接続回線になります。BlueToothは10メートル以内ぐらいの無線通信で、無線マウスなんかに使われていますが、最新の携帯もBlueTooth内蔵で無線でイヤホンが聞ける機種が増えてきました。
以前BlueToothのヘッドセットを買ったことがあるのですが、接続が不安定だったり、バッテリの消耗が激しかったり、なによりさーっというホワイトノイズがずっと入っていて、とても音楽には使えないと思っていました。最近、BlueToothのバージョンも2.1になり、口コミ情報でも評判は悪くないので、買ってみたのですが、これがなかなかスグレモノ。ホワイトノイズも気にならないレベルで、付属のイヤホンの音もなかなか。何より、バッグの中に入れた状態のTouch Diamondを、スイッチひとつで操作できることで、電源スイッチを入れるとBlueTooth接続が始まり、再生ボタンで続きからの再生になり、音量の調節もok。iPod Shuffle以下のサイズで、Touch Diamondの中の数ギガバイトの音楽ファイルを再生操作できるのは、なかなか軽快でいい感じです。
ちょっと残念なのは、BlueToothイヤホンで、YouTubeのビデオを再生できない点です。Touch Diamond派通信速度を生かして、YouTubeをスムーズに再生できるのですが、BlueToothイヤホンをつなぐと、処理をとられるのか、YouTubeの再生がボキボキ止まるようになり使えない感じ。付属のイヤホンのケーブルごつくて使いたくないシロモノの上に、コネクタが専用で普通のイヤホンが使えない。BlueToothイヤホンに期待したのですが、YouTubeとの組み合わせはだめでした。
最近は色気が出てきて、BlueToothでPCとの間を無線でつなぎ、Touch Diamondを無線モデムとして使うというもので、これができると、けっこう楽しそうです。使えねーと思ったわりには遊べそう、というTouch Diamondでした。
★Scan Snap
Touch Diamondについて思ったよりたくさん書いてしまったのですが、最近のおすすめモノとしては、富士通のスキャナScan Snapです。それなりに歴史のあるスキャナなので知っている人もいると思いますが、ScanSnapはフラットベッドスキャナではなく、穴にシート上の上を通すと両面を同時にスキャンしてくれるユニークなスキャナで、雑誌の切り抜きやハガキ、名刺のスキャンにぴったりです。僕は気になる記事はすべてスキャンしてとっているのですが、だんだんスキャンが追いつかなくなり、切り取った記事がたまってきました。そこで、一気にこれを片付けようと買ってみたのですが、その生産性は圧倒的。以前なら4?5時間はかかっていたと思われるスキャンとPDF化の作業が1時間もかからないで終わってしました。操作も楽ちんで安定しています。PDF化の方は、ソースネクストの廉価版ソフト「いきなりPDF fromスキャナ2」を使っているのですが、OCRの性能もよく、透明テキストもほぼ使えるぐらいの制度の読み取りです。
こうしてつくった電子スクラップは、僕の研修の大事な「検討用資料」になるのですが、これがすべてモバイルPCに入っているので、いつでも自分が集めた情報を読み出すことができる。これが生産性の高さを支えてくれるのですね。
★Alfa156
モノ語りというと、一言触れておきたいのがAlfa156。知恵市場でも何度も記事を書いていても、語りたいことはたくさんあるのですが、まもなく購入して1年、1万8000キロほど乗ってきて、いいクルマです。
美しく、躍動感があるデザインは、さすが正規の巨匠ジョルジェット・ジウジアーロの作。見るたびにほれぼれです。天気や時刻によって色を変えるヌヴォラブルーの色調、特注したビビッドなレッドレザーの内装。緊張感あふれるタイトなハンドリング、存在感のあるアルファ最後の純血V6エンジン。
仕事に来るまでいくことも多いのですが、仕事が終わってAlfaに乗ると、その時点で仕事からプライベートにモードが切り替わるのはうれしい瞬間です。電車で移動すると、自宅に戻るまで仕事が続いているような感じですから、往復の時間分、得した気分なのですね。クルマはいろいろなマイナス面もあるのですが、こういう心に与えるプラスも大きい乗り物なのです。
★Cherry
最後はモノではなく、イキモノ。ターキッシュアンゴラ種の猫、チェリーです。6月に我が家に来たときには3か月の子猫だったのですが、そろそろ8か月、ほぼ大人サイズで、今週去勢手術を済ませてきました。猫は発情期があり、春秋には発情してうるさいのですが、最初の発情の前に去勢すると、こういったことがなくなり、飼いやすくなるのです。最初はなんだかかわいそうという気もしたのですが、繁殖目的で飼っているわけではないし、一生交尾できないのに発情だけ合ってメス猫を求めているのはかえってかわいそうだという説明を聞き、なるほどと思って去勢しました(もともとの購入条件でもありました)。
猫を飼うのは初めてだったのですが、なんともかわいい生き物です。ペットとしては最高ですね。最近は犬派が圧倒的ですが、猫の方が断然いい。
散歩に連れて行かなくていいし(一生部屋飼いで問題ない)、においもしない。しなやかで手触りがいい被毛と柔らかな体。マイペースではあるものの、人なつっこい性格で妙に近づいてくることも多く、寝ているところに入ってきたり、心癒やされるものがあります。箱に入って寝ていたり、鍋に入って寝ていたり、びっくりするようなところで遊んでいたりと、楽しい生きモノでもあります。
先住ペットのうさぎちゃんともほどよい距離で付き合いしてくれていて、食べちゃうようなこともありませんでした。
これから長い付き合いになりそうな「生きモノ」です。
ということで、最近のモノ語りを3週にわたってお届けしました。来週は違うテーマになると思います。
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