(by paco)2週間前に、冬の六兼屋ライフについて書きました。薪割りや薪ストーブ、クルマを磨き上げる、ラベンダーの手入れ、そして雪かき。今回はその続きで、山でのお買い物ライフについてです。
「山にいると買い物はどうするんですか?」という質問も、FAQに必ず入ってくるのですが、基本的にほとんど不自由しないもので、そのあたりを詳しく書いてみましょう。
まず、日常生活に必要な食料品や服についてから。食料品は、以前にも書いたとおり、生協が中心です。最近はテレビコマーシャルもやっている「パルシステム」(かわいいうしキャラのCM)を契約しているのですが、東京と六兼屋、それぞれアカウントを持っています。生協はサービス地域がおおむね都道府県単位に決まっているので、パルシステム傘下の「東京マイコープ」と「コープ山梨」の両方に契約して、どちらも個人宅配で、金曜日に持ってきてもらっています。金曜日の配達は僕らにとっては理想的で、金曜の晩に六兼屋に来て、翌週の水木あたりに東京に戻るのが通常のパターンなので、隔週金曜で、東京と六兼屋で金曜日を迎えるのが、標準パターンになります。先週の金曜日に六兼屋に来て、届いていた野菜や魚を冷蔵庫に入れ、来週の金曜日は東京で受け取るわけです。こうすることで、冷蔵庫のものを移動する量が最小限ですむし、移動が難しい冷凍の食材をたくさん買って、食材を確保することもできるわけです。魚や肉は、八ヶ岳では品質が限られるし、東京では外出の仕事が多くて買っている暇がないので、両方とも生協が生活の基本を支えてくれているというわけです。
生協では金曜日に届く食材は、前の週に金曜日に発注が基本ですから、翌週どちらにいるかの予定に合わせて、東京で六兼屋に届く食材を発注します。逆に、金曜の夜、六兼屋についてから、届いた食材を冷蔵庫に収めて、翌週東京で届く予定の食材を発注するというパターンです。まあ、夜ぎりぎりの発注はあわただしいので、木曜日に発注してしまうことが多いのですが、最終リミットは土曜の朝10時なので、忘れて、土曜日に飛び起きて発注ということもあるんですけどね。パルシステムではwebサイトから発注できるのがいいところで、東京も山梨も、ログインIDを変えるだけでどちらの発注もできます。夜中でも発注できるのですが、午前3時から5時まではメンテ中なので、夜型の僕は、寝る前に発注していないことに気がついて、あわててログインすると、すでにメンテ中ということも。トホホ。夜型の人のために、何とかしてくれんものかのおぅ?(^^;)
生協を使っている人は多く、そうであるように、僕も、ほぼ1週間分の食材を頼んでしまうのですが(これができないとか、嫌がる人は多いのですが、慣れれば意外に簡単です)、六兼屋では基本的に毎日3食つくるので、不足しがちです。東京ライフは、夜まで外出も多いので、そのまま外食も多く、余ることが多いのですね。
六兼屋で食材が足りなくなったときは、近くのショッピングセンター「きららシティ」にクルマで10分ほど走って出かけます。というか、もろもろ日用品も順になくなるので、1クールの六兼屋ライフで、1?2回買い出しに出るのが普通です。山梨県北西部(峡北地方という)でほとんど唯一のショッピングセンターなので、品揃えも人気もけっこう良くて、ちょっと代わった食材も意外にそろうのですね。オリーブオイルもオーガニックを含めて数種類選べるし、最近は魚や肉もまあまあ悪くない品質になってきました。春から秋にかけては地元の野菜や果物がたっぷり並ぶので、それを狙って生協は少なくしています。そんなわけで、食材関係の事情は、すばらしいとまではいえなくても、まったく問題ありません。
日用品、たとえば消耗品のシャンプー類や下着、普段着の衣料品は、これもきららシティか、その隣のホームセンター「Jマート」でほぼそろいます。クルマで行ってたっぷり買えるので、最近では東京の分もこっちで買って持って帰ることも多くなりました。中に入っている薬局で市販のサプリメントや漢方薬もそろっているので、こういうものも六兼屋の方が買いやすいぐらいです。
無添加の化粧水だとか、ブランド指定になると手に入らないものはありますが、生協で売っているものもあるし、そういうものだけ東京で買ってくればいいので、買い物の基盤はむしろ八ヶ岳にあるぐらいといってもいいぐらいになってきました。地方の生活が豊かさは、最近なかなかなものだということが実感できます。
さて、もうちょっとマニアックなお買い物についても書いてみましょう。
食べ物ついてで言えば、僕らはお酒を飲まないので、代わりにペリエをよく飲みます。こちらのスーパーマーケットではペリエは売ってなくて、東京では普通に買うと750MLビンが300円前後とけっこう高め。それが、楽天やアマゾンでは、送料込みで12本2900円(@240円)ほどで、うまくすると翌日に届けてくれます。宅配屋さんが部屋まで持ち上げてくれるので、車から降ろす気をつけて手間さえありません。もちろん、本やCDも同じく、翌日に届きます。本屋でぶらり本に出会う楽しみを味わいたければ、きららシティの中の小さな本屋さんでもそれなりに楽しめます。東京の本屋とはまたちょっと品揃えが違うし、いつもならつい長居してしまうビジネス書がほとんどないので、逆にふだん見ない小説や一般書をよく見ることができるのですね。ここでけっこう単行本を店頭買いします。
趣味のものも、けっこうこっちで買います。この冬休みの買い物は、PC用のメモリ、小物撮影用のテント、そしてPCにつなげて使う、ミキサーです。
メモリは、最近かなり使うようになってきた妻と娘のためのPCがかなり動作が重くなってきたので、増設したもの。ネットで品番と価格調査をしてから、納期をみたら、年末年始にかかってしまい、日数がかかりそうだったので、となり町の韮崎にあるデジタルショップ「ノジマ」に電話したところ、在庫があるとのこと。値段も底値とは言わないまでも、納得いく金額だったので、車で20分ほど行って店頭でゲットしました。ノーブランド品を通販で買えば、もっと安く手に入ったと思いますが、正月休みでけっこう日数がかかりそうだったのと、問合せも難しそうなので、やめました。
「小物撮影用のテント」は、娘のpollyが年賀状に使う写真撮影用です。我が家では妻はぬいぐるみをつくるし、娘は粘土などで小物をつくるのが好きで、撮影して楽しむことが多いので、光がきれいに回る撮影用のテントは、以前からきっかけがあったら買おうと思っていたものでした。傘、というより食卓でハエ除けに使う「蝿帳」によく似た構造で、5000円ほど。これもネットを探し回って、最安値、年内最終届けに間に合う大阪の店で買うことができました。これのおかげで彼女の今年の年賀状はなかなかいい雰囲気にとれました。年に数回の出番になると思いますが、いざブツを撮るとなると、どうしても作業がたいへんになるので、これはけっこう役立つ買い物だったと思っています。
ミキサーは、マニアックなお品で、最近、歌にはまっている我が家の女性陣のたってのリクエストで、いろいろ調べて買いました。基本的にはカラオケなのですが、カラオケの場合、歌いっぱなしで、歌をチェックできません。やはり録音できることが重要。歌うときはカラオケが入って、歌も録音できて、でもその歌声がアカペラ(伴奏なし)で入っていると、うまいへたがくっきりわかるので、練習になります。ミキサーをUSBケーブルでPCにつなぎ、ネットで買ったカラオケ音源をならし、ミキサーでカラオケとボーカルマイクの音を別々のトラックにして、PCの音楽編集ソフトに転送するというものです。ヘッドホンでカラオケを聴きながら、野鳥の鳴き声を録音するために買った指向性の強いマイクで歌うと、カラオケもボーカルもヘッドホンで聴きながら歌えて、録音はアカペラのトラックとして録音できるようになりました。
PCで録音すると、デジタルにエンコードするところでタイムラグが生じて音がずれるとか、それを解消するためにACIO仕様というタイムラグが少ないドライバを使うといいとか、ミキサーの入力コネクタが3極のふだん見かけないコネクタで、変換アダプターも通販で買うハメになったりと、マニアックな作業がいろいろ必要だったのですが、とにかくも、YAMAHAのミキサーMW10をネットショップでゲットして、目的を果たすことができたというわけです。こちらは実売2万円ちょっとの製品。ただいまボーカリストめざして特訓中なのですが(ボーカルトレーナーにもついて)、やはり自分の声をクリアに聞けるというのは、上達の近道ですね。今はこの程度の出費で、プロ用に近い機能を手に入れられるので、本当にいい時代です。しかも、田んぼと林の間の山荘で、思い立った数日後には実現しているのですから。
他にも、歌の練習には欠かせない、楽曲の音源データを「mora」からダウンロードで購入したり、カラオケをネットで買ったり、CDでしか売っていないものをアマゾンで届けてもらったりと、六兼屋にしても消費生活は止まりません。特に冬は外に出ても寒いし、庭仕事もあまりないし、なので、つい消費生活になりがちです。
山の家で何をするかは、いろいろなイメージがあると思います。自然の中で庭仕事をしたり、木を植えたり切ったり、薪を割ったり、野菜や米を作るのもいいでしょう。スキーに行くのも楽しいし、山登りをする人も、川で釣りをする人もいるかもしれません(僕らや登山や釣りは、今のところしませんが)。
でも、ちょっとした道具をネットで手に入れて、歌や写真などをマニアックに楽しむことを山でやってもいいのではないでしょうか。回りに誰もいないから、爆音で音楽をかけて歌っても平気だし、自然は被写体の宝庫なので、写真も楽しみです。写真の楽しみについては、また来週(かな)、お話ししようと思います。
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