(by paco) 245 出会いの場を探す

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(by paco)Life Design Dialogueで僕が大事にしていることの話を続けます。今回は、「出会いの場を探す」という点です。

著書「35歳からは?」で、「同好の士と出会う」ということを書きました。自分が好きなことについて、「それはおもしろい」といってくれたり、自分のサービスを受け取ってくれて、お金を払ってくるような候補者です。「ブログを書こう」と言っているのも、同好の士がブログに集まってくれることを狙っているわけですが、ネットだけでうまく行くとは限りません。

そこで、僕のアンテナを使って、その人の領域に近い人を探し出したり、つないだりという機能を果たそうと思っています。

どんなマイナーだなと思うことでも、同じようなことを考えている人は意外にいるものです。ライフデザインに挑戦中の本人(クライアント)から見ると、自分でさえ不安なのに、他に同じようなことを考えている人などいないと思ったり、いても出会えないと思っていることが多いようですが、いえいえ、世の中というのは意外に狭く、アンテナを張り巡らせていると、思わぬ「他人のそら似」に出会えることが珍しくないのです。

こういう出会いを、成功者はあとから振り返って、「シンクロニシティ」と呼んだりします。このタイミングでこんなひととであった!(同期した)というわけですが、誰にでも継ごうよく起こるとは限りません。また「起きるといいな」と期待してその通り起きるほど、都合よくもいきません。でも、可能性を広げることは可能です。幸いなことに、僕は仕事柄たくさんの人に会ってきました。クライアントのの話を聞きながら、「そういうことなら、あの人の考えていることが近いかも」と思うこともあり、その場合は、速攻、メールを出して紹介します。でも僕もいつも思いつくわけではなく、思いつかないことの方が普通でしょう。でも、これも不思議なことですが、その後、僕が仕事やその他で出会った人の中から、「そういえば僕の友人で、同じようなことを考えている人がいるんですよ」と話せるような人と会うことも、結構あるのです。僕自身が持っているシンクロニシティに、クライアントが同期してくるという感じでしょうか。

先日も、「本の仕事」を考えているクライアントと話をしている直後に、「本の紹介サービスをスタートしました」というベンチャービジネスを紹介されました。もちろん、やろうとしていることがまったく同じというわけではないし、かたやベンチャー、かたや個人です。でも、既存の本のビジネスとは異なる、新しいチャレンジをしようとしていることには代わりはなく、ベンチャービジネスといってもまだできたてなので、実態は個人でやっているのとそれほど変るわけではありません。またこういう企業と出会って「実は僕の友人(クライアント)にこんな人がいて……」と話すと、そこから「芋づる式」に知り合いが広がることも珍しくないのです。
仕事でのミーティングが終わってから、さっそく両者にメールを出して、「合ってみては?」と紹介しました。両者多忙でまだあってはいないようですが、キャラクタからいって、けっこう気が合うのではないかと思っています。

紹介するときは、僕もそれなりに多忙なので、僕が同席するとは限りません。むしろ、「自分でやってね」と投げてしまいます。その時に、両者が、特にクライアントがどういう行動を取るかも、僕にとっては重要な情報で、すぐに連絡を取るのか、会うのか、何を期待しているのかなどをよく見て、次のアドバイスにつなげるようにしているのです。

もちろん、紹介したものの、うまく行かないということも多々あります。というより、これが普通です。でも、そのこと自体は問題でありません。これは本にも書いたことですが、「この道に進もう!」と決めることと「好み地はいってもダメ」とわかることは、とても近いことなのです。紹介して合ってみたら「やっぱりちょっと合わなかった」と思っても、「自分はあの人の道にいってはダメだ」と理解できるだけで、大きな知識になるのです。

もうひとつ、人との出会いをつくる場合に重要なのは、「どんな場でも会いさえすればいいわけではない」ということです。特に環境関係の人などによくあるのですが、「自分にはこんなこころざしがある、あなたもこんな近いこころざしを持っている、だったら密度を上げてあっていると、そのうち何か見つかるよね」というように、飲み会を重ねてしまうというようなことがよくあるのです。

もちろん、こういうミーティングが何かを生み出すことがないわけではありません。でも、本気でライフデザインにつなげたいなら、目的や判断基準をもって人と付き合う必要があります。

もし、クライアント自身が仕事のコンセプトを持っているなら、それに直接協力してもらえるのか、どんな強力をどんな報酬でやってもらえる可能性があるのかという点を、具体的に確認していく必要があります。しかしたいていの場合は、「これをやるべき」という答えを持たずに人脈を広げようとするので、相手に何ができるのかも明確にできずに雑談が続きます。

たとえば、自分が企画畑の人で、相手が営業畑の人なら、「こういうプランなら、どんなところに営業すればいいかわかる?」「このサービスならいくらぐらいで売れるかわかる?」と具体的にその人の能力を見極めるような話をするべきです。もちろん、相手から見ても自分の能力を知りたいのは当然なので、相互にそういった「能力の持ち寄り」をすることになります。こういった「持ち寄り」をするには、相手が「持ち寄り」のマインドを持っていなければなりません。人から派採っていくけれど、自分のことは書く巣をというタイプが世の中にはけっこういて、こういう人といくら話していても無駄です(友だちとして楽しいならそれはそれでいいのですが)。

そこで重要なのが、どんな場で会うか、という点です。最初は夜の席でお酒を飲みながらというのもいいでしょう。でも「これは仕事の同士になるかも?」と感じるようなら、「ソファ」ではなく「椅子とテーブル」のある部屋で、ホワイトボードや付箋紙でメモを取りながら、コンセプトを明確にしたり、役割を確認したりするようなミーティングをするべきです。

クライアントが誰かと会って、おもしろかった、という場合は、僕の方からは、「今後その人とどんな関係で付き合っていくつもり?」と確認し、その答えによって、どんな場で付き合うのがいいかをアドバイスしていきます。時間は有限ですから、長く付き合っても何も生まれないなら、別の相手を探す必要があります。本当の意味で刺激し会えるような関係になれるか、場づくりはけっこう重要な試金石になるし、そういう関係になれるかどうか、見極めるようにアドバイスするのが、大事な役割だと思っています。

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